
工 素子(たくみ もとこ):
ミラノにてプロダクト・インテリアデザイナーに師事。イタリアデザインのみならず衣食住についても勉強中!

河合 妙子(かわい たえこ):
フォトグラファー&ライター。西・仏・英・中の4ヶ国語OK!トレドを拠点に、スペインの情報を発信します。
こんにちは!スウェーデンの須藤です。
ストックホルムは歴史に残る大寒波が続いていますが、
日本はそろそろ春の訪れを感じる頃ですね。
さて、今回も引き続き、毎年夏の終わりと春先に開催されるオークションについてご紹介します。

まずこちらが、Møllerの椅子6脚。
製作は最高難度の椅子ですが、なんと落札されずに終わりました。
もし1人だけが入札した場合、25万円で手に入れることができたのに…。
諸経費を含めても、1脚5万円で手に入るなら、本当に安い買い物だと思います。
続いて見ていきましょう。

50年代から70~80年代のデンマーク家具は、非常にきれいなフォルムのものが多いのですが、
このダイニングチェアーも素晴らしい。
しかし、またも落札者なし。
6脚全部で10万円もせずに手に入れられる最低入札価格(入札が始まる額)でした。
超高級材のパリサンダーを使っていますし、出来も良く、座もきれいなのです。
現在、これが同じ材で作られたとしたら、1脚10万円では済みません。
世界的な不景気が影響しているのでしょうか。

コロニアルチェアーや、キャスター付きのグランプリなども良いですが、
奥のシンプルなテーブルもきれいです。
ウェグナーによる書斎机です。

素晴らしいリビングルームのセットを見つけました。

とんでもなく素晴らしいものばかりです。

1944年にマルムステンがデザインした特別製の家具たちです。
このイージーチェア(安楽椅子)は落札額約20万円。
とんでもなく安いと思います。
どこが特別かというと、まずスウェーデンの著名な作家の邸宅のために作られたものだということ。
おそらく、同じものは他にはありません。

織り地もおそらく特注でしょう。
ストックホルムのユールゴーデン島の自然がモチーフになっています。
ただ、いつか張り替えが生じた際に、どうするかが大きな悩みどころです。
また、マルムステンの座家具としては珍しく、レリーフ(浮き彫り)が施されています。
しかも、紋章というような程度ではなく、フレーム全体に模様が入っています。
組み上げてから掘っているのだと思いますが、ものすごく手が込んでいました。
さらに、作られてから60年以上経っているとは思えないほど状態が良いのも、大きな理由です。
20万円の椅子が安いという理由を、少しはおわかりいただけたかと思います。
でも、もう二度と出会えないかもしれません。
次に市場に出てくるのは、今回の落札者の没後だったりすることでしょう。
良いものを拝めました。
春のオークションは、ストックホルムで4月末に開催されます。
ご興味のある方は、ぜひ参加してみて下さいね。
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