
佐藤 章子(さとう あきこ):
ハウステージ有限会社代表。
CFPと一級建築士の資格を生かして住まいと暮らしのコンサルタントとして活躍中。
ここ10年弱、かってなかった低金利状況が続いています。景気は、緩やかな回復の兆しと言われていますが、少なくとも低迷安定の状態であれば、後は上昇していくほかはありません。
既に企業の資金調達金利は上昇しています。ただし、住宅金融公庫の財形住宅融資の金利が、7月1日から1.78%から1.59%に引き下げられる(6月27日付、公庫メール情報より)予定です。住宅ローンの証券化など新しい金融技術が取り入れられ手着たことにも起因して、特に固定金利の住宅ローンの金利は低下傾向があります。全体の金利動向によるものではありませんが、まだまだ紆余曲折しながらの推移と思われます。
住宅ローンは長期に渡って返済して行くものです。20年後、30年後も現在の低金利が続くとは思えません。
●住宅ローンの金利上昇予測は有効?
「いつ、金利が○○%に上昇」と言うような数値は、誰にも提示できません。仮に予測があっても、あくまで予測で、予測に合わせて計画したら、痛い目にあいかねません。大切なことは、自分がどの程度までの金利の上昇に耐えうるかということを、あらかじめ知っておくことです。
金利が低い時は、固定金利での借入が有利です。ただし、現在の変動金利の低利率が魅力でないはずはありません。しかし銀行は、現在預金にほとんど利子を払う必要はないので、どんな低金利でも充分儲かります。変動金利の場合は、金利上昇リスクも負う必要はありません。銀行としては、今顧客の囲い込みこそが重要なのです。目玉商品としての短期固定の超低金利は、基本的に変動金利と変わりません。
金利上昇の目安としては、固定金利の利率と返済期間を参考に考えてみましょう。例えば銀行ローンの5年固定の場合の利率、10年固定の場合の利率を参考に考えると、その利率は5年・10年の間に銀行としては充分利益を確保できる範囲と考えているはずで、5年・10年先の市場金利動向の目安にはなります。
●金利上昇時のリスクの把握
1000万円借入れた時の返済年数と利率別の毎月返済額

住宅金融公庫の基準金利の推移表をみても、5.5%の時代があったことがわかります。基準金利が5.5%であれば、住宅の面積などの条件によってはより高い利率が適用されていました。民間の住宅ローンはそれ以上で、上記の8.0%は何もびっくりする数字ではありません。また、金利は急激に変化することもわかります。一般に金利は下降期より上昇期の方が急激な変化となりますので、上昇し始めてから、あわてて固定金利等への変更を検討しても間に合いません。
●リスクの回避のポイントは…?
仮に変動金利2.0%で25年ローンを設定したケースを元に、リスク回避のポイントを考えてみましょう。(その場合、毎月の返済は42,385円)
(1)金利上昇のシミュレーションを行う
最初の5年間で返済した元金を差引いた額を、5年後に新たな金利を適用して借入れ、残りの20年で返済した場合に毎月の返済が可能かをチェックします。5年ごとに金利の上昇を加味して再計算していきましょう。上昇金利の目安は固定金利の利率+α程度をとりあえず設定してみます。銀行等がインターネット上で提供する住宅ローンのシミュレーション画面で、残債金額の算出や毎月の返済額の算出ができます。
(2)繰上げ返済でリスクの回避
実際は70,000円程度毎月返済能力があるとすると、その分繰上げ返済していけば、金利の上昇があっても返済額を低く抑えることができます。
(3)固定金利を選択
借り入れ年数に見合う固定金利で希望の金額を借入れて、返済していけるかチェックする。仮に固定金利が20年の場合3.5%であれば、毎月の返済は50,062円です。実際の借入額で返済可能かチェックします。
(4)毎月の返済可能額と借り入り希望額から、何%の金利までリスクを負えるかチェック
『住宅ローン借入可能金額の算定』のコラムの「毎月26万円の返済で借入できる金額」の表を利用して、およその利率が判断できます。
今回紹介したリスクの回避の方法は、おおよその目安をイメージするためのものです。正確な利率を予測することは難しいので、いろいろな角度から大まかな把握をして、ゆったりした計画を組むことが大切です。
金利が急上昇しても、毎月の返済はそれまでの1.25倍までで抑えるような特約が一般的と思いますが、その場合は、本来返済しなくてはならない毎月の金額との差額は、元本に組み入れられ、新たな借金となります。知らないうちに大変なことにならないよう、変動金利選択の場合は、日々のしっかりとした管理も大切です。

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コメント (1)
3年前に3250万円を25年返済で借りました。2年固定で借りています。昨年再度2年固定で借り換えをしました。来年の4月頃が借り換え時期になります。利率は1.5%(完済時まで0.5%優遇付)、今年の4月で残金3000万円程です。
金利が上昇するようであれば、10年固定ぐらいに切り替えようと考えています。現在借りている銀行の10年固定は3.7%だそうです。優遇で3.2%と言う事になります。
最近他の銀行でキャンペーンなどを見ていると、優遇を入れて10年固定でも2%台のものもあるようですが、銀行を代えての借り換えもあるかなと思っています。借り換え費用もいりますが・・・・
現在の銀行で来年当り10年固定にした方が良いか、現在行われているキャンペーンなどで他の銀行に借り換えする方が良いか迷っています。もっと言えばもう少し現在の銀行で短期固定で低金利を享受できるか悩んでいるところです。
投稿者: 河村達也 | 2006年01月16日 16:51
日時: 2006年01月16日 16:51