
佐藤 章子(さとう あきこ):
ハウステージ有限会社代表。
CFPと一級建築士の資格を生かして住まいと暮らしのコンサルタントとして活躍中。
ご質問の内容を、「新商品の展示場に建て替えるなどの事情で、不要になった住宅展示場のモデルホームを購入する」ケースと考えてお答えいたします。ただ、展示場の売却方法は住宅メーカーによって違います。また同じメーカーでも、展示場やその時々のケースなどで違う場合もあります。
●展示場売却の意味
住宅メーカーは他社と差別化を図るため、また新たな消費者のニーズに応えるために、次々に新商品を開発します。当然、新商品をアピールするために古くなった展示場を新商品仕様の展示場に建て替えることになります(販売棟数の多い大手メーカーほど、建て替え頻度が高くなります)。まだ数年しか経過していない建物を廃棄処分にするよりは、メーカーとして有効に活用するのが展示場売却です。
メーカー側のメリットとしては…
・旧モデルの売却により、新商品への建て替えコストを抑える
・低価格の展示場売却を集客の目玉にする
といったことが挙げられます。
売却の事情や状況は各社さまざま。工法によっては解体する手間を考えれば、それほど低価格にできないか、新築の方が安くなるケースもあり得ます。ただ、メーカーにとっては「集客」が最大の目的であることは共通しているといえるでしょう。
●展示場購入のメリット・デメリット
(メリット)
・低価格で住まいが手に入る
(デメリット)
・展示場の間取りが、自分達の生活スタイルに最適とは限らない。
・展示場の間取りが納まる敷地でなくてはならない。また、敷地にぴったりの配置や形とならない。
・中古扱いになる。ローン等を組む時に注意が必要。
・建て替えスケジュールが優先し、メーカー主導型の展開となる。
・建物は1棟に対して希望者が多く、抽選となる。当選者以外は展示場購入に要した時間を無駄に消費することになる。
●展示場移築の技術問題と注意点
・一般的に工場生産率の高いメーカー・商品ほど解体・移築しやすい。
・金具を使わない純然たる在来工法も解体可能だが、実質存在しない。
・移転に伴ってどの部分を利用して、新規に調達する部材は何かを明確に説明を受けること。
展示場の仕様や間取り・性能などが、自分達の敷地や生活スタイルにマッチするのであれば、破格な価格で手に入ります。ただし、当選するのは1名だけ。ほとんどの人が落選するので、落選の場合の対応をあらかじめ決めておくことが肝心です。
また、メーカーは集客が目的ですので、当然落選者向けに、特典等を付加して営業をかけてきます。ただし、さほど有利な特典があるはずはないですし、展示場売却の経費もかかります。展示場の購入の前に、純然とそのメーカーの性能や仕様、価格、プラン、工事体制、アフターメンテナンスなど納得しておくことが大切です。
「プラスアルファで展示場が当選すればラッキー」程度に考えて、あくまで自分達のペースで家づくりをしていくことが大切です。

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コメント (2)
私自身、ただいまマイホーム購入を考えております。やはりネックは費用です。こうした方法もあるのかと、目からうろこでした。
投稿者: 海 | 2005年08月03日 13:22
日時: 2005年08月03日 13:22
こんな方法があるなんて知りませんでした!
投稿者: SUNDAY | 2005年08月03日 13:16
日時: 2005年08月03日 13:16