
佐藤 章子(さとう あきこ):
ハウステージ有限会社代表。
CFPと一級建築士の資格を生かして住まいと暮らしのコンサルタントとして活躍中。
Q:内覧会のチェックポイントを教えてください。
A:内覧会の多くは、引渡し前の最終確認として設定されています。自分がこの状態で受取ってよいか、最終金を支払ってよいか、充分に吟味しましょう。最近はプロに依頼して、一緒に見てもらうケースも増えています。
私も顧客側として、デベロッパー側として、内覧会に立ち会うことがあります。私自身、セカンドオピニオンの仕事をしていることもあり、顧客と同行してきた建築士について、「どこをチェックしているか」観察したことがありました。ただその時は、残念ながら、設計図書の肝心なところを確認している様子はありませんでした。本来は契約前のチェックの方が大切ですが、内覧会のチェックもおろそかにできません。
●内覧会でのチェックの基本的な考え方
内覧会では、建物の性能に重要な構造体は隠れてしまっていますので、つい目先の「汚れ」や「きず」などの些細な部分に目が行きがちです。しかし、壁や床など、構造体が見えている部分も少なくありません。内覧会でのチェックについて、優先順位と基本的な考え方をまとめてみます。
□ 直感力を働かせて、全体のかもし出す雰囲気を読み取ります。不思議に思われるかも知れませんが、どんな構造の建物でも安定した構造、優れたつくりは直感で感じ取れるものです。洋服でいえば、同じブレザーでも何度も仮縫いしたオーダー品とバーゲン品の違いは、細かく細部をチェックしなくても、全体の仕立ての雰囲気の違いは何となく感じるでしょう。実は建物もそうした面が少なからずあります。そのため、極力同じような規模や構造の建物を事前に見学して、目を養うことをおすすめします。
□ 構造体が見えている外壁、床などの不自然なでこぼこや亀裂の有無などを観察します。建物に付帯する塀や擁壁などのコンクリート部分についてもチェックします。
□ ドアやサッシ、収納の扉などの建て付けや開閉具合は、機能面だけでなく建物の精度に影響されますので、念入りにチェックします。全て開閉してみましょう。
□ 設備や造作は可能な限り作動させてみます。使用説明もしっかり受けてください。
□ 内装や設備のきずや汚れの有無をチェックします。
細かいチェック事項は、ここでは書ききれません。カタログの仕様書や仕上げ表をコピーして持参し、書いてある項目を網羅するようにチェックすると良いでしょう。コンサルタントもそれぞれ独自の事項を持っています。また、中古住宅の場合、住宅金融公庫の融資(フラット35含む)から融資を受けるためには、公庫住宅調査技術者などによる調査のうえ、適合証明書が必要です。公庫住宅調査技術者は、詳細なチェックマニュアルを持っていますので、そのチェック項目は、新築を見る場合にも応用することができます。
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