
佐藤 章子(さとう あきこ):
ハウステージ有限会社代表。
CFPと一級建築士の資格を生かして住まいと暮らしのコンサルタントとして活躍中。
リフォームは、古くなった設備の単純なリニューアルや使いづらい箇所の手直しなど、規模にもいろいろな幅があります。
あちこち改善したいと思っても費用の制約もあり、「今回どこまでリフォームの範囲とするか」は、悩ましい問題です。
しかし、たとえ部分的なリフォームであっても、長期的に考えて居心地よい住まいのイメージを固めた上で行うと、満足いくリフォームとなります。
●リフォームの成功の秘訣
アンケートを取ると、住まいに対する最大の不満は収納です。しかし、リフォームで収納スペースをただ増やしても、モノが増えてしまえば収納の容量を増やすことになり、結局再びモノがあふれ出すことになりかねません。
住まいは、自分を表現できる格好の舞台です。日々、自分達にとっての心地良さを追求する感性を磨いていってこそ、美しく収納できます。「仕舞う」という美しい日本語がよくそれを表しています。では、自分にとっての居心地良い空間はどのようにして見つければよいでしょうか。
●イメージトレーニング
1.最初に自分がどのような空間を「居心地がよい」と感じるのか、インテリア雑誌を見てつかみ取ります。インテリアショップや雑貨ショップを訪ねれば、実物に触れる分、とても参考になります。
2.次に、「居心地がよい」と感じた要因を分析します。下記のような表を自分なりに工夫するとよいでしょう。
3.徐々に実際の住まいに当てはめていきますが、部屋が狭い場合は、あれもこれも取り入れようとすると逆効果です。少ない面積で効果的に使うのがコツです。

ヨーロッパ風と一口にいっても、国によってスタイルは大きく違い、「ドイツのカントリー風」など、さらにいろいろなイメージがあります。インターネットで、各国の様式を検索し、自分でこだわりの項目を考えてみてください。言葉は多く列記して、消去したり強調したりしていく方が、はっきり見えてきます。
●できることからスタート
1.最初に自分の部屋を理想的にアレンジした時のイメージをしっかり固めます。
2.小さなスペース(例:トイレ・キッチンまわり・自分のドレッサーまわり・玄関まわり)から日常の生活費の範囲内で、小物などそろえて試してみます。日常では使いにくい友人のお土産や結婚式の引き出物などインテリアとして活用できないか、眠っている不用品のチェックから始めてみましょう。
3.満足いかない場合は、再度自分の「居心地よい空間」のイメージ固めに戻ってみましょう。
4.小さなスペースで成功したら、次々に広げていきます。費用が多くかかる箇所は、次回のリフォーム時に一緒に工事した方が費用の節約となります。
小物のアレンジだけでも、部屋の雰囲気はかなり変えられます。住宅展示場のインテリアの例ですが、新築当初は家具から小物に至るまで、建築士やインテリアデザイナーがデザイン・選定します。
しかし、次のモデルに建て替える5年程度の間、お客様にいつも新鮮に感じてもらえるように保っていく必要があります。季節のしつらえ(クリスマス、お正月、七夕など)も重要です。それも、本来のインテリア・コンセプトの邪魔にならないように、さりげなく工夫することが要求されます。
わずかな予算で、新鮮さを保ち、季節の演出を任されているのは、展示場に常駐する女性のアドバイザーなどです。そのアドバイザーが交代すると、感性の違いによって、本来のインテリアは何も変わらないのに、わずかな小物の選択などで全体の雰囲気が変わります。知的な雰囲気、アットホームな雰囲気など、驚くほど変わる場合もあります。
いつも、全体のイメージをしっかり掴んで、そのイメージに沿って出来ることからコツコツ始めるのが成功の秘訣です。不思議と部屋も片付くようになり、不用品の整理も自然とついていきます。いつも部屋が美しく居心地がよければ、もっと工夫しようとする意欲も湧き、自然とセンスも磨かれ、自分自身のスタイルも見えてきます。
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.interblog.jp/bizmt/mt-tb.cgi/403