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共有名義 総集編2[question]

今回は「共有名義 総集編2」として、「家族を取り巻く社会変化」と「共有名義のトラブル事例」についてまとめてみたいと思います。社会変化やトラブルについて、各項目を読み取る時に、必ず「共有名義 総集編1」の基本的ケースの設定条件を対比して考えてください。



●家族を取り巻く社会的変化

社会の変化は家庭のリスクにも、大きく影響します。今まで曖昧にしていて問題がなかったことも、表面化してきます。住まいは資産の大半を占めるだけあって、共有名義のトラブルは社会の変化の必然のように思います。

1.収入格差

今後は、昔のように経済が右肩上がりで、給与と物価の上昇によって実質ローンの負担度合いが下がっていく時代ではありません。給与の格差も広がり、若い30代には財産形成上の危機感があるようです。住まいは大きな資産です。ただし売却や賃貸する場合以外は、利潤を生むための活用は出来ませんので、夫婦の資産を何に投資するかについては、難しい判断が求められる時代です。当然少ない資産に対して、誰がどのように負担したかという部分は重要度を増していきます。

2.リストラ・会社の倒産

共有名義の考え方は、二人で出資することを意味します。若い夫婦が二人の財産と年収を見込んで、多少無理をして住まいを購入するケースがありますが、何事もなく収入を伸ばして定年まで全うできる人は、これからますます少なくなっていくでしょう。リストラや倒産まで行かなくても、転職や配置替えで実質減収も考えられます。

3.年金分割

平成19年4月以降に離婚した場合…配偶者の同意または裁判所の決定により、婚姻期間中の双方の標準報酬額(年金額の計算の基礎となるもの)を合計し、その1/2を限度として年金を分割できます。

平成20年4月以降に離婚した場合…妻が申請すれば、平成20年4月から申請時までの夫の厚生年金を自動的に分割できます。つまり、平成20年4月以降に結婚した専業主婦は、離婚時に申請すれば婚姻期間中相当の夫の厚生年金の1/2を、夫の同意なしに自動的に受給可能となります。

熟年離婚が話題になる中、年金も含めて財産は夫婦単位から、一人一人別個に考える傾向にあります。共有名義の考え方も、寄与分に応じてきっちり定めておくべきでしょう。

4.少子化や離婚の増加

年金がそこそこあり、夫婦で人生を全うすれば、共有名義が問題となることは少ないでしょう。



●共有名義のトラブル事例

1.離婚

離婚の際は慰謝料やその他様々な問題がありますが、財産分割に限って考えても、共有名義はいろいろなトラブルの元となっています。

諸費用の分担(資産に反映されない)…これを誰が負担したかが問題となります。

資産価値が下がった場合…特に売却価格よりローン残債が多い場合は、負債を誰が負担するか問題となります。妻1,000万円(預貯金と親の支援)、夫1,000万円のローン、持分1/2ずつ、妻は専業主婦、売却手取り価格1,500万円、ローン残高800万円のケースで考えてみましょう。 1,500万円を持分に応じて750万円ずつで問題はないでしょうか。

 ・妻の1,000万円分は妻単独の努力です。
 ・夫の収支は-50万です。妻は-250万円にもなります。
  1,000万円を貯金したと仮定して利子分を入れれば、もっと損失が大きいでしょう。

専業主婦の寄与分は?…夫婦の家計から支出する夫のローンの返済額は、妻の寄与分はないでしょうか。夫と同額の収入がある場合でも、家事の多くは妻が負担しているでしょう。

ローンの利子分の負担は?…上記の例で、ローン残高は200万減っています。これは夫婦の家計から支払っています。しかし元金200万円を減らすには、膨大な利子も合わせて支払っています。初期のころは支払いの大半が利子分です。仮にこの間の支払いが600万円なら、この金額は本来名義からすると夫だけで負担すべきものです。「共有名義 総集編 1」の基本的ケースの設定条件と対比させると、妻の専業主婦としての家事労働の寄与分と、相殺可能かどうかが問題となります。

妻の収入があったり、ローンも組んでいたり、どちらかが引き続き居住する場合…と複雑になれば、ますます正確な算出は難しくなります。

2.妻が退職、育児休暇した場合

当然二人の収入を目一杯当てにした返済計画は、リスクが大きいと考えなくてはなりません。育児は思わぬ事態も発生します。終生働くつもりでも、やむを得ず退職といった事態も考えられます。その様な事態も想定して、資金計画や名義配分を考えることが肝要です。

妻のローンは誰が返済するか
収入減で家計の維持は可能か

3.親との共有名義の場合の相続トラブル事例

共有名義人の親が死亡した場合の兄弟間の相続トラブル
配偶者が舅・姑とうまく行かず、二世帯同居を解消する場合
親の土地に夫婦名義の家を建てた場合

あっという間に住宅ローンの負担が家賃相当額以下になるような右肩上がりの経済下では、共有名義が内在しているリスクはあまり問題になりませんでした。

経済は上向き傾向を続けていると言われながらも、収入増加の実感がない現況、安定した終身雇用制の崩壊、将来の年金不安などを抱える現在では、共有名義のあり方も、それぞれのライフプランに照らし合わせて、慎重に判断する必要があります。

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