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住まいづくり 総集編4 -土地と建物の知識[question]

「住まいづくり総集編4」は土地と建物の知識についてです。このコラムの回数も100回を超えています。常に心がけてきたのは、末端の雑多な知識を伝授することではなく、今まで永年建築士として、ファイナンシャルプランナーとして、住まいや暮らしの問題に携わってきた経験から、皆様が自分自身で考えていく上で最も重要なヒントを提供すること、ライフプランニングの中で住まいづくりも考えること、社会にあふれている雑多な情報を整理し、コントロールし、自分自身の住まいづくりに有益に生かしていける道筋を提供することです。 

実は住宅の提供側も、人生設計がしっかり出来ていて、住まいづくりとは何かを理解している住み手を求めています。なぜなら、丈夫で長持ちする住宅を提供するために目に見えないところにも気を配っている提供側のことを理解した上で、住宅を購入したり建築したりしてくれることほど嬉しいことはないからです。資産価値を考える際に、安全で健康な暮らしを送れるような住まいの性能として、土地と建物を見てみましょう。


●土地の価値を決めるもの

土地の価値としては、以下のようなものが考えられます。不動産流通上、今は評価の対象にならないもの、または流通上価値が逆転する(問題があっても、ニーズが高ければ価値が高くなるため)ケースもあります。しかし、長い目で資産として考える時、自分が利用する時の費用面や暮らしの質を考える時は、目に見えない価値も充分に吟味する必要があるでしょう。

◇立地…住まいは人生最大の買い物です。住まいを消費財としてだけ考えていると、人生のリスクが大きくなります。ローンの利子や諸費用まで含め、住まいづくりの総費用を考えれば立派な投資です。資産として価値あるもの、つまり売却や賃貸などの活用価値を充分に考慮して物件を選定することが大切です。駅から遠く、条件の悪い物件の処理に困るケースは枚挙に暇がありません。

◇広さ…単純な面積だけでなく、建ぺい率や容積率など利用できる面積もあわせて考えます。

◇地型…土地の形です。間口が広く矩形をしている敷地の方が利用しやすいことは当然です。

◇地形…平坦地か斜面か、ひな壇敷地なのか、周辺の地形などは災害のリスクと大きく関係します。

◇環境…今現在の環境のほかに、将来の予測を周辺の用途地域などから推測します。

◇権利状況(借地権・地役権・私道)…この項目は複雑です。権利関係は自分自身で謄本から確認してください。

◇地盤…簡単に言えば土地の固さです。固ければ建物を支える力は強くなります。盛り土であれば建物を支える力は弱くなります。また高い擁壁の上の土地は見晴らしは良いですが、擁壁はあくまで構造物ですので、100年位ごとに造り替えが必要です。つまり毎回擁壁ごと建て替えとなりますので、建て替え費用とともに擁壁費用も同時に発生します。また擁壁上の土は擁壁をつくるために掘削され、埋め戻しています。従って建物の基礎も補強や杭が必要です。将来にわたって物入りな土地なのです。

◇利用履歴…土地の利用履歴は大切です。工場跡地や畑・田んぼなどにまつわる土壌の汚染、地盤の強さなどを確認する必要があります。池や河川、谷などの埋め立て地かどうかもチェックしましょう。

◇その他(埋蔵物・地下鉄上・高架線下)


●建物の価値を決めるもの

下記の関連コラムにも、この表が何回か登場します。「住宅性能表示制度」の評価項目です。それぞれの項目について、さらに1~7の詳細項目にわかれ、さらに細かく評価事項と評価等級が指定されています。住宅の供給側が自社の住まいの性能について統一的な基準で表示し、ユーザーが公平に判断できるようにした制度です。

また、ユーザーが「構造は、○○以上の性能としてください」と希望する場合にも使えます。表示が義務付けられているわけではありませんし、全ての項目について高い等級がなくてはならないと言うことでもありませんが、価格に大きく影響します。

ここで項目を良く見てみると、「間取り」「外観」「美観」「インテリア」「使い勝手」などの項目はありません。しかし現実には、価格やこれらの項目が判断の大きな部分を占めているのではないでしょうか。構造的な強さを重視し、間取りの工夫などで費用を抑えることも可能です。

「住宅性能表示制度」の評価項目


●関連コラム

過去のコラムの中から、土地と建物の知識に関連するものをピックアップしてみました。今回の記事は総集編ですので、多少重複するかも知れませんが、そちらの記事もご参照ください。

「住宅性能表示制度とは」 2006年4月
「工事現場のチェックポイント」 2006年2月
「内覧会のチェックポイント」 2006年1月
「定期借地権住宅について」 2005年11月
「省エネ住宅の見分け方」 2005年12月
「工法の違いによる購入者のメリット」 2005年10月
「物件見学時のチェックポイント」 2005年10月
「完成物件を見る際のチェックポイントはありますか?(前編)」 2005年9月
「完成物件を見る際のチェックポイントはありますか?(後編)」 2005年9月



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