
佐藤 章子(さとう あきこ):
ハウステージ有限会社代表。
CFPと一級建築士の資格を生かして住まいと暮らしのコンサルタントとして活躍中。
はじめに
「住まいづくり 総集編6」は、住まいづくりに関係する事柄の用語の解説です。住まいづくりの用語はあまりに範囲が広いので、今回はリスク管理面を中心にリストアップしてみました。
●住宅性能表示制度と住宅性能保証制度
住宅性能保証制度は昭和52年に創設された制度です。それに対して住宅性能表示制度とそれに伴う性能評価方法の基準は平成12年に制定された制度です。下記に概略整理してありますが、住宅性能表示制度とは、各社の性能を同じ基準で比較できるように、かつ希望の性能どおりの住まいをつくることを目的にしています。また、新築住宅の請負契約書や販売契約書に指定住宅性能評価機関が交付した「住宅性能評価書」やその写しなどを添付すると、住宅性能評価書の記載内容が契約されたとみなされます。
住宅性能保証制度は、主として建物の本体構造に関する重大な欠陥や瑕疵について、修復費用のための保険金が支払われるものです。制度を利用すると、工事中の第三者による検査が行われます。両方をセットで利用することもできます。

●住宅完成保証制度とは
住宅性能保証制度と対象となる建物や業者に違いがありますが、下記の対象物件は住宅性能保証制度とあわせて申し込みもできます。

●住まいに関する保険
◇火災保険
住まいの取得の際は、ほとんどの場合、ローンを借り入れます。従って、火災保険の加入は強制されますが、実は火災保険にもいろいろあり、それぞれカバーされる補償の範囲が異なります。大きくは「住宅火災保険」「住宅総合保険」「団地保険(マンション保険)」などです。その他に各社独自の補償を付加した商品もありますので、過不足ないように補償内容を確認ください。特に「住宅火災保険」と「住宅総合保険」では補償内容が大きく違います。マンションでも1階の場合は、地域によって水害を受けることも考えられます。このような地域の場合は、水害補償のある住宅総合保険を選択するほうが無難です。
火災保険には各種特約や割引制度があります。比較的重要と思われるものが、価格協定保険特約です。通常、被害の金額の算定は時価で計算されます。これだと、建て替えや修復する場合、資金が大幅に不足することもあります。価格協定保険特約は再調達価格(新価)基準で損害額を実損払いする内容の特約です。
◇家財保険
火災保険関連で家財が補償範囲にない場合は、必要に応じて家財保険も考慮します。
◇地震保険
火災保険だけでは、地震・噴火・津波が原因の火災については、契約金額の5%しか損害の補償はされません。阪神淡路大震災では地震では倒れなくても、その後の延焼で焼失したケースも多くありました。このような場合でも損害を補償するものが地震保険です。

「新型火災共済」など、共済商品には独自の地震補償を付加しているものもあります。
自分たちが住む地域や建物のリスクについて「知らなかった」では済まされません。地盤の強さ・断層の有無・地震の可能性や種別など、まず地域の災害リスクを知ることが大切です。
また、建築物の耐震基準も年代によって大幅に変わっていますので、中古物件購入の時は、新耐震基準設定後のものか、耐震補強をされたものか、新耐震基準と同等とみなされた物件を購入するようにしましょう。新築または新築物件購入の時は、耐震性能を確認しましょう。
◇個人賠償保険
マンションに住んでいると水漏れ事故は、「めったに耳にしない事故」ではありません。保険料は5年契約でも極わずかですので、火災保険などと照らし合わせて、不足している補償を追加しておいたほうが無難です。つい先月も、隣室の住民が階下への水漏れにより、水廻りを補修しました。賠償保険に加入していなかったので、百数十万円の出費となったそうです。
●関連コラム
「住宅性能表示制度とは」 2006年4月
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