
佐藤 章子(さとう あきこ):
ハウステージ有限会社代表。
CFPと一級建築士の資格を生かして住まいと暮らしのコンサルタントとして活躍中。
「ライフプランニング総集編3」は、いよいよライフプランニングシートの作成に入ります。実は、ライフプランニングシートの書式も個々に異なってきます。自分流のシートを作っていきます。
●ライフプランニングシートの原型 [ エクセルで作成(推奨)の場合 ]

ライフプランニングシートの原型は、年代軸と家計の収支軸で成り立っています。但し、この表だと別のところで予備計算がたくさん必要です。収入にも、「夫の収入」「妻の収入」「年金」「退職金」「相続による収入」「保険の満期」「資産の売却収入」などいろいろあります。支出にも「通常の生活費」「教育費」「住宅取得の頭金」などがあります。また年代軸も、家族の年齢を掲示しておいた方が分かりやすくなります。従って、下記の程度は項目があった方が便利です。
●ライフプランニングシートの雛形 [ エクセルで作成(推奨) ]

◇A欄…物価上昇率や金利の欄です。
◇B欄…住まいの取得など教育費以外のイベント支出金額を、該当する年数に記載します。
◇C欄…現在の金融資産金額を入れます。
◇D欄…イベント欄で記載した現時点の教育費に、物価上昇率(上記表では1.05)を加味した金額を入れる列です。1.05%の上昇率でも、現在の70万円は5年先になれば89万円必要です。 (※70×1.05の5乗=89)
◇F欄…同様に教育費以外のイベント費に、物価上昇を加味した金額が計算されます。662万円です。
◇G欄…この欄がマイナスとなると、家計の倒産です。
◇ブルー色のセル…色付きの欄は、入力可能な欄で、それ以外は自動計算のためのプログラムが組まれている欄です。加減算がほとんどで計算式は難しくありませんので、自動計算にしておくと良いでしょう。
●我が家流のライフプランニングシートとは
上記の雛形に、必要に応じて項目を増減していきます。支出を減らしたい場合は、支出欄の項目を増やして管理します。妻も働いている場合は、妻の給与や年金欄を増やしてもよいでしょう。
◇収入と支出の記入
できるだけ金額は正確に記載します。教育費や老後の生活費などは、日銀の金融広報中央委員会のHP「知るぽると」で検索できます。「金融と経済のしくみ」⇒「暮らしに身近な統計集」⇒「暮らしと金融なんでもデータ」⇒「教育など、それぞれの項目」へと進みます。わずかな金額の違いが、数十年間の物価の変動でとんでもない差となってあらわれますので、正確であることが大切です(※前回からの再掲載)。ただし、地域の物価や自分が望む暮らしの水準を反映ください。
◇リスクの管理
ライフプランニングシートは、1つ作ればそれでおしまいではありません。基本的なシートをベースに、様々なリスクを想定したシミュレーションを行います。また、定期的な見直しや設定条件が変化したときの修正も必要です。下記のようにエクセルのシートを増やして、「独立開業したら…」「万一働き手が死亡したら…」「リストラで収入が減ったら…」など、考えられるリスクを想定してみてください。

◇貯蓄の管理
上記ライフプランニングシート雛形の貯蓄残高の欄は1列しかありませんが、若い方は長期運用の為に、
下記のように振り分けると便利です。プログラムを工夫すると、安全な預貯金の最低ラインを設定したり、余剰金は常に投資に回したり、人生設計通りに振り分けられます。

このように、ライフプランニングシートを作成してみると、自分の生涯設計の不備や曖昧さ、問題点などが浮かび上がります。また、生涯設計が固まるにつれて、いろいろな項目を増やしたくなります。最終的に自分流の書式を完成させて、考えられるリスクへの対応策を講じてはじめてライフプランニングシート作成の第1段階が完了します。
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