
佐藤 章子(さとう あきこ):
ハウステージ有限会社代表。
CFPと一級建築士の資格を生かして住まいと暮らしのコンサルタントとして活躍中。
地球環境保全のために、戸建住宅・集合住宅を問わず建物は長持ちさせなくてはなりません。しかし、地震に対する建物の動きや力の流れ、特に鉄筋コンクリートの強度については、よく分かっていなかったのが現実です。そもそもわが国の鉄筋コンクリートの建物が本格的に普及したのは、そう古いことではありません。地震のたびに解明されてきたことが多く、その都度耐震基準が改正されました。
政府は優良な中古住宅の流通を促す為に、維持管理や性能の良い建物に融資を行っていく政策を目指しています。当然、担保保全の為にも必要なことです。下記の施策をみても、その一端が分かると思います。
●中古住宅と住宅ローン控除
中古住宅をローンで購入した場合も、住宅ローン控除を受けることができますが、新築住宅購入時の基準のほかに下記の(1)、(2)いずれかを満たす必要があります。簡単に言えば老朽化していないこと。改正された耐震基準を満たしていること。または、耐震補強等を行っていて性能が現在の基準相当以上と認められたものという意味合いです。戸建住宅の耐震補強等は比較的容易な場合もありますが、マンションは費用もかかり、耐震補強等は進んでいないのが実情です。先月(2007年6月)国土交通省から、「マンション耐震化マニュアル」が指針として提示されました。こちらは国土交通省のホームページで閲覧できます。

以前と比較して、中古住宅であってもしっかりとした建物は、融資やローン控除についても新築に準じる扱いに近づいています。
●フラット35と中古住宅
◇融資対象となる中古住宅
・購入価格が1億円以下(消費税含む)
・申し込み時点で竣工から2年を超えている住宅。または既に人が住んだことのある住宅。
※建築確認日が昭和56年5月31日以前の場合は、住宅金融支援機構が定める耐震評価基準等に適合していることを確認する必要があります。
◇フラット35(住宅金融支援機構)と適合証明のための物件調査とは
フラット35を利用するためには、購入する中古住宅について、住宅金融支援機構が定める独自の技術基準に適合していることを証明する適合証明書の交付を受ける必要があります。この適合証明書は、検査機関または適合証明技術者へ物件検査の申請を行い、合格すると交付されます。取扱える区分は以下の通りです。適合証明技術者とは、機構と協定を締結している(社)日本建築士事務所協会連合会及び(社)日本建築士会連合会に登録した建築士です。私も登録しています。登録していないと適合証明業務は行えません。

※1新築分譲時に住宅金融支援機構が定める耐久性基準等に適合した築10年以内の一定の中古マンションの場合は、物件検査の手続きを省略することができます。該当する物件は住宅金融支援機構のホームページで検索できます。
◇調査の流れ…住宅金融支援機構のホームページなどで物件の最寄りの調査機関を検索します。交渉して条件がまとまれば、調査を依頼します。物件が適合していて適合証明書が発行されたら、それを添付して融資の申し込みを行います。

建物の維持管理の質が問われる時代です。新築時の図書や性能評価の記録のほかに、メンテナンス記録なども大切に保管しておきましょう。
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