
佐藤 章子(さとう あきこ):
ハウステージ有限会社代表。
CFPと一級建築士の資格を生かして住まいと暮らしのコンサルタントとして活躍中。
離婚をすると、一人何役もこなさなくてはなりません。最初の頃は仕事を軌道に乗せ、安定した家庭の経営のために精一杯でも、石の上にも3年の言葉のように、次第に余裕が出てくるはずで、是非そうありたいものです。ようやく次のステップに目を向ける余裕もでき、新たな人生を考え始める頃です。
●女性のライフサイクル
下記の表を見てください。一般的な女性のライフサイクルを示しています。横軸は年齢で、子育て期間は子供が児童(12歳以下)である期間Ⅰとそれ以上の期間Ⅱに分けています。離婚に至った年齢にもよりますが、離婚後の子育て期間は10年程度で、女性の人生の何でも極々短い期間です。母親として大切な期間ですが、人生の中でごく短い期間であることも事実なのです。

子供はたちまちの内に、親離れしていきます。反対に何時までも親に依存する子供は問題でもあります。グローバル化の時代に生きる子供の為にも、独立心を育て、早々に自立させることが望ましいと思います。そう考えれば、ますます子育て期間は、あっと言う間に通り過ぎて生きます。のこりの長い期間を有意義に過ごすために、着々と準備しておきましょう。
●人間・女性・母親
時代によっても人によっても違うのでしょうが、男性はいつも『男』として生きているようです。つまり、人間=男の感覚でしょうか。女性は幾分違うと思います。特別な男性に対してだけ『女』の部分があればよく、それ以外は人間=自分といった感じでしょうか。いつもどのような場でも女を押し付けられると息苦しいものです。
私の20代前半の頃の話です。
あるとき、女性ばかり5~6人くらい集まった時に、ある若い男性社員が話題になったそうです。「一緒にいて、ありのままの自然体でいられる」「変に女性を押し付けられないので楽だ」と一人の女性が話したら、全員がいっせいに自分も同じに感じると言うことになりました。後で友人からそのことを聞いて、私もそうだと思いました。その中の一人が、なんと本人に直接その疑問について聞いたことがあるそうです。当人曰く、「自分は双子の妹がいて、子供のころから勉強もスポーツも全ての面でかなわなかった」「母親は特別に男女を意識して育てなかった」という答えが返ってきたそうです。しかし、本人は日本で最高峰と言われる大学を出ているのです。つまり、それほどの条件が整わない限り、女性は息苦しい思いをしなければならないということでしょうか。
前置きが長くなりましたが、社会は変わったといえ、まだまだ男性社会には違いありません。それに安易に巻き込まれずに、「人間=自分としてどうしたいか」を、はっきりさせ、まず「人間としてどうしたいか」次に「女性としてどうしたいか」、「母親としてどうすべきか」と考えていった方が、楽に考えられるように思います。母親業は待ったなしで、現実最優先となりますが、基盤がしっかりしてこそ親として本当の意味で機能するように思います。
昭和の40年代、ある女性のトップキャリアの方が、議論をするときは英語の方が楽だといったら、同意する方が多くいらっしゃいました。女性と男性の言葉が違い、関係を壊さずに議論をするのにストレスを感じる日本語に比べて、つたない英語でも、簡潔な同じ単語でストレートに考えを伝えられる英語の方が楽だということは、当時の女性の置かれていた状況を示しているように思います。
今でも、古い考えや既存の男性社会の枠組みに自分を当てはめようとすると息苦しいに違いありません。人間として生き生きしていれば、女性としても、母親としても生き生きできると思います。
●世界を広げる
これからの人生を豊かにしてくれるものの一つに、人との繋がりがあります。基盤となる生活をしっかり守りつつ、趣味や勉学、ボランティア、サイドワークなど、世界を広げていくことをお薦めします。創造的な活動の中の人脈ほど接していて楽しく魅力があり、また後々役に立ちます。
自分らしくあるために、新しい人生を目指して離婚に踏み切ったと思います。その通りに長い人生を考え、自分らしい生き方を探り、人間として、女性として、親として、貪欲に生きられればと思います。
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