MODERN Club/不動産よくある質問Q&A

来年こそ!家計のやり繰り-1 光熱費[question]

Q: 来年ロフトのあるマンション購入を計画中です。
天井も高く光熱費が心配。いったいいくらくらいかかりますか?

A: 光熱費は部屋の大きさ、外壁・床・屋根の熱貫流率、隙間面積などで決まります。マンションであればサッシとガラスの性能、壁の厚さ、断熱材の厚さや位置などによりますので、具体的な仕様や図面を基礎として個々に計算します。ロフトがあるということは、最上階で上階は外部であることを意味し、中間階よりは外気の影響を受けやすくなります。従って、屋上の断熱性能などが大きく影響します。

「マンションの最上階は暑いので避けた方が良い」とはよく言われました。
昔のそれほど性能の良いとは言えないマンションでも、都内で南向き、中間階で、両隣があれば、夏は風さえ通ればさわやかで、冬も暖房はさほど必要はありません。つまり上下階と両隣が空気層となり、断熱効果を高めています。

現在は、マンションの断熱性能も以前よりはるかにレベルアップしています。ロフトの光熱費が問題になるのは屋根の断熱性能が低い場合です。上層階が外部であったりロフトがあると、一般的にその部屋の天井高が高い、つまりその部屋の体積が大きいことによって冷暖房負荷が高まり、いっそう冷暖房費がかさむということがいえます。屋上を含めて断熱がしっかりしていれば、最上階であることと住戸の体積が大きいことへの影響は少なく押さえられます。

●建物の断熱性能の考え方

住まいを購入する際に性能表示について検討する時、購入後にさらに自分で工夫する時、理屈が分かっていると、適切な判断や効果的な対策ができます。最近は建物が高気密高断熱化していますので、家中の各部の温度差は小さくなっています。部屋ごとでなく、戸建であれば建物全体、マンションであれば住戸ごとに熱効率を考えます。

◇熱貫流率(K値)kcal/㎡h℃

部屋や住戸は6つの面で囲まれています。4つの壁、天井または屋根、床です。単位が示すとおり、外気の温度差を1℃とすると、1㎡当たり、1時間に貫通するエネルギーの量で、低いほど性能が良いということになります。壁であればコンクリートと断熱材、サッシの熱貫流率が問題になります。コンクリートや断熱材の厚さが性能を左右します。サッシ部分であれば、ガラスの厚み、ペアガラスなどが性能に影響します。それと断熱材など熱貫流率の低いものは、外気により近い方に使うのが効果的です。つまり外断熱の方が断熱効果が高いのは、そうした理由です。

◇相当隙間面積(C値)

どんなに壁などの断熱性能が高くても、隙間があっては意味がありません。隙間という言葉から、少量の空気の流入のように感じ、むしろ換気口などの方が、隙間が大きいように思うのは間違いです。それと、隙間は計画換気を妨げます。きれいな空気を取り入れ、汚れた空気を廊下やトイレなどに誘導し、排気するという全体の空気の流れをコントロールができなくなります。

◇熱損失係数(Q値)kcal・㎡h℃

単位はK値と同じですね。建物全体の省ネルギー性能を表す指標です。K値やC値を元に、集計するような感じで算出します。値が小さいほど性能が高い住宅ということになります。

●光熱費を節約する

住んでからも工夫の余地はいろいろあります。

◇気密性・断熱性を高める

戸建・マンションを問わず、暖かい空気が最も逃げやすいところはサッシ部分です。つまりK値が大きいのが開口部です。この部分の性能を高めるのに、厚手のしっかりしたカーテンでたっぷり覆うとかなり違います。インナーサッシを後付けすると、断熱効果だけでなく防音効果も高まります。最近はマンションには床暖房が当たり前になりました。直接暖房や温風式の暖房は、暖かい空気が上に行って、足元が寒く頭が温かいという、頭寒足熱と反対の現象が起きますが、床暖房はその点、温度が平均化する利点があります。ロフトなど天井の高い空間にも最適です。

※注意:より万全にと考えて、決して給気口や換気口を塞いだりしてはいけません。燃焼のための新鮮な空気の取り入れ口や部屋の空気をきれいにしておくためのものです。人は空気を吸って生きていっていますので、2時間に1回は、部屋全体の空気が入れ替わるように設計されています。そのための換気口は不可欠です。それは隙間風とは次元の違うものです。空気は家中をめぐり、換気扇などから排気されるように設計されています。従って不用意に部屋や廊下間の空気の流れも塞いではなりません。

◇買い換えるときは省エネ電気製品を

最近は省エネタイプの電化製品がいろいろあります。エアコンは特に消費電力量が多いので、COP(エネルギー消費効率)をチェックして購入しましょう。

◇使い方の工夫

マンションは戸建てと比較して、やはり格段に断熱性能が高くなります。冬は薄着して暖房に頼ることのないように、また夏はクーラーを効かせ過ぎてセーターを羽織ることのないように工夫すると光熱費は大いに節約できます。

・掃除をこまめに…エアコンのフィルターはこまめに掃除して風量の低下を防ぐ。
・冷蔵庫は回りのスペースを広く…ビルトインされているものはやむを得ませんが、冷蔵庫は24時間稼動している。廻りに熱を逃がすスペースの量によって効率がぜんぜん違うので、冷蔵庫の部分にはあまり物を詰め込みすぎないことも大切。
・使っていないときはコンセントを抜く…待機電力も馬鹿にならない。一見、何も電力を使っていないようなものでも、再度スイッチを入れた時に最後の設定を記憶しているような器具は何かしら電力を消費している。

◇設定温度は高すぎず、低すぎず

エアコンは暖房時1℃下げると10%の省エネになります。電力消費量が多いので節約効果が大きくなります。

インターネットに熱中し遅くまで空調と電気をフル回転では、なかなか光熱費は下がりません。早寝早起き、自然の光を利用し健全な規則正しい生活が第一のようです。あまり大きなことは言えませんが。
昔、冷房などなかったころ、当時のサラリーマンは会社でどう仕事をしていたのでしょうか。私が新入社員のころは、猫の手を借りたいほど仕事が忙しい時代でした。残業は当たり前…でも5時で冷房は切れてしまいました。かなり暑かった記憶はありますが、日々残業していたところをみると、何とかなったのでしょう。一度手にした便利さに執着していると省エネ生活はできません。

光熱費がよほど心配であれば、正式に計算する方法はあります。購入先に問い合わせてみてください。また東京電力に『CO2家計簿』と言うのがあります。毎月のエネルギー消費料推移を知り、家計のスリム化と地球環境保全を図るものです。平均値との比較もできます。ぜひお試しになってみてはいかがでしょうか。

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