
佐藤 章子(さとう あきこ):
ハウステージ有限会社代表。
CFPと一級建築士の資格を生かして住まいと暮らしのコンサルタントとして活躍中。
Q: 子どもがまだ小さいので、車は欠かせない移動手段。車の買い替えや保険など、上手に維持する方法はありますか?
A: まず、どんな時に車が必要かを再度考えてみましょう。子供が小さいときは、車があると本当に便利です。しかし子供はあっという間に大きくなります。あと何年車が必要か、どんな時に利用するのかで、今の車を乗り続ける、軽自動車にする、中古車を選択、レンタカーを利用するなど節約方法を考えましょう。保険の選択もそれに合わせて検討します。
狭い日本で車が本当に必要かどうか疑問ですが、一旦便利さを享受したら、なかなか手放すのは難しいものです。それに子供が小さいときは確かに助かります。しかし、車は購入費の他に、保険料、税金、車検代などいろいろ付帯費用が発生しますね。駐車場の代金もバカにできません。購入の判断や保険の選択の基本となるものを考えてみましょう。
●ライフプランニングの中で、車の必要性とその期間を再チェック
毎回出てくるライフプランを今回も当てはめて考えてみます。車は人生の中の重要なライフイベント費用として、きっちり位置づけるべき大型消費です。あれば便利に流されずに、車が本当に必要な期間を再確認してください。必要な期間にわたる、購入費、保険料、税金、車検代、駐車場費用などを計上します。もし、その金額を貯蓄や投資にまわしたら、生涯収支がどのように変化するかも確認しておくと良いでしょう。2つの生涯収支表を比較して、それでも車の購入の価値があるとなれば、それは正しい選択になると思います。同時に車の購入価格や時期などもシュミレーションしてみると、最適な価格や買い替え時期も明らかになります。万人に共通な選択肢はありません。あくまでも、「自分に最適な」選択が重要なのです。
●基本に戻って考える自動車保険
自動車保険は何の為にあるのでしょうか。
それは万一に備えることに他なりません。つまり、万が一何かあった時にしっかり過不足なく働いてもらわなくてはなりません。単に見直して安くすれば良いというものではありません。見直したら「得したような」「風潮に取り残されないような」気持ちになっているところがないでしょうか。結局、「みんなと同じなら安心」の日本人か変わるのはなかなか時間がかかりそうです。
世の中には生命保険、医療保険、個人年金保険、個人賠償保険、自動車保険、火災保険などいろいろな保険があります。中でも自動車保険は莫大な賠償金を要求され、以後の人生が台無しになってしまうことを避ける重要な保険です。1つの判断ミス・選択ミスが、万一の時に有効に働かず、取り返しがつかないケースを招く場合も考えられます。従って自動車保険は、他の保険以上に慎重に見直すようにすると良いでしょう。
●保険見直しの新たなリスク
◇リスク細分化保険
もはや主流といえるリスク細分化保険ですが、例えば私は26歳未満保険対象外の保険に入っていました。私用の車でしたが、たまに仕事に使ったりし、転勤になったときは持込車として通勤にも使っていました。若い同僚と同乗するときもあり、常に年齢のことは意識していました。決して人に貸したりしませんでした。その人が26歳以上でも、うっかり他人に運転させないとも限りません。
しかし、日本人は自分が入っている保険の内容をよく認識していないケースが現状で、自動車保険が例外かどうかは疑問です。本当にリスク細分化を選択して良いかは慎重に判断する必要があります。安易に安い保険料だけで「リスク細分化」を選択するのは新たなリスクを生みます。自動車事故は加害者・被害者共に、その後の人生への影響は計り知れません。用心して少し広範囲にカバーする配慮も大切です。それに、ライフスタイルや属性は不偏ではありません。常に、ライフスタイルや属性の変化に応じたリスク細分化部分のチェックを必要とします。
◇インターネット
現在インターネットで、いろいろな自動車保険の見積比較などが行えます。インターネット上の契約の方が、代理店を通さない分、価格は安く抑えられます。しかし、代理店の存在は全く無意味とは限りません。何度も言うようですが、保険はあくまで万一の場合に備えるものです。今、保険会社の保険金不払いが問題になっています。いざというときに支払ってもらえないかもしれないとなると、大いに問題です。いろいろな事例を元に、しっかり質問し、知識を得て判断する場合に代理店は便利です。実際に事故の時に作成する書類一つとっても、正しく書けるかどうかで、結果が大きく変わらないとも限りません。代理店の役割なども理解して選択することが大切です。
自分が必要とする補償の内容と質を明確にしたこの段階で初めて、商品の中からコストの安い商品を選択できるようになるはずです。インターネットの一括見積や、いろいろな割引制度も考慮しながら節約を図っていきます。決して、コストダウンありきではないはずです。逆に必要な補償が網羅されていないと分かれば予想外の支払いもやむを得ません。
●ユーザー車検で節約
ユーザー車検は国が指定した整備工場を通さずに、車の所有者が直接国の検査場に持ち込み、車の継続検査を受ける方法です。ユーザー自身が点検整備を実施します。マニュアル本も出版され、インターネットで体験談もいろいろチェックできます。
最近の車は、いろいろハイテク機器によって制御されていて、なかなか素人では分かりにくくなっていると思いますが、車を運転する以上ある程度メカを理解していることは義務のようにも思います。
車の必要性はライフプランニングの中でしっかり捉えて、価格や購入時期などを決定します。私の個人的な意見ですが、購入価格などは予定より抑えて、保険はむしろ充分に掛けることをお薦めします。同時に車の知識を蓄え、日頃の点検で異常を察知することが、安全に対してもっとも大切だそうです。車を知るために、一度はユーザー点検にトライしてみるのも良いと思います。費用の節約になる上に、点検に対してしっかりした見識を持つことができるように思います。
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