MODERN Club/不動産よくある質問Q&A

『インテリアの基本』-3 色の使い方[question]

Q:家具をダークブラウンで揃えてきました。今は部屋が狭いこともありますが、微妙にそれぞれの色彩の違いが気になります。新しい住まいでは、この点を解消し、すっきりと色彩を整えたいと思います。何か良い方法はありますか?

A:室内は生活していく間に、いろいろな小物が氾濫し、次第に雑多な印象になりがちです。少なくとも内装材やカーテンなどは、あまりいろいろな色彩を使わず、これから絵を描き込むキャンバスのつもりで考えると失敗が少なくなると思います。既存の家具の中から、統一したい基準の家具を選んで、それに合わせて再塗装や金具の特注をしても、しっかりした家具ならば、新たに購入するよりは安価で済みます。配置に気を配ったり、クッションなどの付属品で統一感を持たせたりするなど、工夫の余地はいろいろ考えられます。

塗装材・壁紙・床材・カーテンなどは、色や柄・素材のバリエーションが無数といってよいほどあります。部屋ごとにいろいろ選択するよりも、基調のものを選び、それを基準にして、素材や柄や色を変えるというふうに考えます。何故別のものにするのか、個性を出すのは内装材で表現する必要があるかなど、どうしてもそうしなければならない必然(必然がなければ、どのスペースも全て同じ仕上げでも良いはず)を見出していくと、機能的にも、見た目にもスッキリしたインテリアとすることができます。


●色彩計画

◇色調の選択
【事例】工事中の室内に施主を案内すると、「思ったより狭い」「思ったより部屋が暗い」という感想が多くあります。彩度の低い下地材は部屋を狭く、暗い雰囲気になります。明るい白の基調のクロスや塗装・塗り壁等が施されると、一気に部屋の雰囲気が変わります。また、日本人は木の肌あいが好きです。しかし、ログハウスのように、床・壁・天井全て木材で仕上げたら、床に白いラグを置きたくなります。このように色調の選択は、とても重要です。どうしても「これ」というものがない限り、オフホワイトをベースに、グリーン寄り、ベージュ寄りなど微調整して考えてみてください。

◇デザインの統一
全体を「和風スタイルに」「バリ島風のアジアンテイストに」「北欧風に」など、好みのスタイルを決めるとアレンジしやすくなります。ただし個性の強いものを多く多用すると、それが同じスタイルでも、インテリアとして整える難易度が高くなります。部屋の広さや余白(「インテリアの基本-1」参照)に配慮しながら、行います。また、カーテンとソファーなどの布地の柄をそろえたりすることもあります。この場合も同様で、個性の強いものの場合は全体のボリュームを押さえ気味にしましよう。

◇アクセント色の使い方
部屋を引き締めるアクセントを何で表現するかも大切なポイントです。家具なのか小物なのか、カーテンなどのファブリックなのか、床や壁材なのか…どれもがアクセントの要素を持つとまとめるのが大変です。その部屋に最も少ない面積のもの、つまり小物でアクセントを付けるのが最も簡単です。もちろん、「白い大きな壁面に、年代物のチェストをアクセントに」というのもすばらしいですね。


●照明と色彩

太陽の光や照明も色彩に大きく影響します。

◇蛍光灯と白熱灯
蛍光灯にも、最近は電灯色などと銘打ったものもありますが、基本的には青白い光で、キッチンや勉強部屋などの作業空間に向いています。白熱灯は暖色系の光で、リラックスする場に適しています。しかし、食卓で勉強したり家計簿を付けたり、読書をしたりと多目的にその場を利用することは少なくありません。下記の高齢者に対する配慮も大切です。調光機能をつけたり、スタンドで雰囲気作りをしたりと、プラス機能で変化を楽しむように工夫すると良いでしょう。

◇直接照明と間接照明
間接照明は、光源を直接見せずに、壁面や天井面に反射させて明るくします。照度は低くなりますが、やわらかい光が得られます。直接照明は、特定のものにスポットを当てることができます。壁の絵画などにスポットライトやウォールウォッシャーなどで光を当てると変化のある空間ができます。


●高齢者と色彩

人間は情報の9割近くを視覚に頼っていますが、年齢と共に色の識別能力が衰退してくると、、注意を促す黄色が逆に見えにくくなったりします。また明るさも60歳は20歳の3.2倍も必要となります。高齢者や、まもなく高齢に差し掛かる家族がいる場合の色彩計画や照明計画は特に注意が必要です。足元の段差部分や、手すりやカウンターなどは、アクセント色などでくっきりさせて、安全面を工夫します。

◇照明計画…部分的に暗がりができないように全体照明で、部屋全体を明るくし、手元灯やフットライトを併用します。

◇スイッチ・コンセント…人感センサーやリモコンスイッチを工夫し、電気製品に頼ることが多いのでコンセントは倍くらい必要です。コードにつまずかない様にコンセントの位置も重要です。

◇照明器具…高いところの電球は交換できません。また掃除なども行き届かなくなるので掃除が簡単で軽量のものが望ましくなります。明るさは必要ですが、まぶしさにも敏感ですので、調光できるものやちらつきのないものが望ましいでしょう。


小物を同じテイストで次第に整えていくのも良いと思いますが、見せるものと収納するものを分けて考え、適切な収納量の確保も大切です。収納計画がしっかりしていないと、モノが氾濫し、折角整えたインテリアも台無しになりかねません。
最初に真っ白の部屋をイメージすると良いでしょう。

「真っ白は疲れるし、病院みたい。」→「ほんの少し、全体を自然な生成りの色にしよう。」→「カーテンも同色だと薄すぎるので、ほんの少しだけ色を濃くしてみよう。目立たない程度の柄があった方がいい。」→「テーブルはそのまま何もしなくても使えそう」→「椅子は色が合わないので、張り替えるか、クッションで調節しよう。」→「チェストは少し強すぎるので、生成りのテーブルクロスを置いてみよう。」→「全体がしまらないので、ここに強い色調の絵を掛けてみよう。」…

こんな風に、真っ白から少しずつ、頭の中で色を加えていくと、色が氾濫しません。化粧と同じですね。自然な化粧を目指し、最後に口紅でしめる。くれぐれもピエロの化粧にならないように…

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