MODERN Club/不動産よくある質問Q&A

『エクステリアの基本』-2 半戸外のスペース[question]

:テラスのある家にあこがれています。天気の良い日曜日など、朝食や3時の小休みをテラスで楽しみたいと思います。広いスペースは取れないのですが、何かプランニングのポイントはありますか。

:限られたスペースで、アウトドアダイニングの機能を確保したい場合は、室内の延長として配置デザインをすると双方に広がりを感じられます。仕上げの一部などを連続させるとより効果的です。

ダイニングに連続するようにテラスを設置すると、室内に広がりができます。「日曜の朝食はテラスで」という際にも、キッチンやメインのダイニングに近いので非常に便利です。今はサッシもいろいろなタイプが開発され、フルオープンのものもあります。さわやかな季節には、屋外のテラスで過ごしたり、サッシを全開にしてさわやかな室内で過ごしたりと、楽しさが2倍になります。


●半戸外の空間のメリット

古くから日本の住まいには、半戸外の感覚を楽しむ工夫がありました。ぬれ縁などの縁側や土間がその例で、厳密には室内であっても大きく戸を開ければ外気を取り込むことができます。こうした座敷と室外との中間的空間が設けられているのは、日本の住まいの特徴の一つ。室内空間に変化を与える、半戸外のスペースのメリットをまとめてみましょう。

◇室内の延長として、内外の双方に広がりができ、狭いスペースを有効に活用できる
◇自然をより身近に感じられる
◇近隣の人々とのコミュニケーションの場として活用できる
◇室内ではできない作業の場として利用できる

現在の住まいは、社会の変化や暮らしの変化に伴って、すっかり様変わりしました。しかし、最近では、防犯対策としても近所づきあいの大切さが見直されつつあります。現代に適した半戸外とはどのようなものか、地域や敷地にあった工夫はどのようなものかなど、外構計画を練ることは、住まいづくりの上で大切な要素だと思います。 


●半戸外の空間と新しい利用方法

都会の住まいは、庭をそう大きくは確保できないのが普通です。庭についてプランニングする際も、思い切って発想を転換すると良いと思います。土を残すことだけが最善の選択とは限りません。最大限緑を楽しみ、戸外のスペースを豊かにするために、半戸外の空間活用を考えてみましょう。

◇テラス…
庭に下りるには、一段靴脱ぎ石があると便利です。スペースにゆとりがある場合は、その部分をコンクリートで広く取って、管理の簡単な戸外の作業スペースにする場合もあります。思い切り広くスペースを取れば、アウトドアダイニングのように利用できますが、狭いスペースでテラスを作る場合には、コンクリート面だけが見えて味気なくならないように、床や腰壁の材料をレンガなどで工夫すると良いでしょう。

◇デッキ…
デッキは、屋外に木製の板や木材を張り巡らせた空間で、広い庭があったら欲しいアイテムです。 反対に庭が狭かったらどうでしょうか。デッキを作れば土の部分は残らない場合もあるでしょう。限られた空間を坪庭風にするのか、花壇や芝にするのか、思い切って全てデッキにして半戸外の空間とするのかは、それぞれの好みによります。全てデッキとした場合でも、プランターで緑を楽しんだり、樹木の部分だけデッキを切り取ったりして、「木陰でお茶を」など、楽しみ方はいろいろ考えられます。

デッキにする利点は、室内の床と同じ高さにした場合、室内の延長として広がりが生まれるだけでなく、手すりを工夫することによって、外からの視線を回避できる点です。室内の床面は庭から60cm程度で、道路と庭は10cm程度、手すりは90cmの高さとすると、手すりの上部は道路から160㎝程度となります。敷地状況にあわせて、手すりの高さを調節すると良いでしょう。

視線を遮断しても、人が積極的に利用するように考えられたデッキであれば、近所を通る人々のコミュニケーションはむしろ活発化すると言えます。道行く人のためにプランターの花を丹精したり、手すりをフェンスにしてツル性の花を植えたりするのもオススメです。花の季節になれば、しばしの花談義など、花を通じた近所づきあいも始まります。

◇パーゴラ…
パーゴラは、藤やぶどうなどのツル性の植物を這わせて楽しむためのものです。室内に面した部分に設置すれば、夏は葉が茂り、日差しを遮ってくれますし、冬は葉が落ちで暖かい日差しを室内に導いてくれます。工夫すれば、隣家の2階からの視線を遮断するのにも有効で、機能的に非常に優れています。デッキやテラスと併用しても楽しいです。

◇サンルーム…
都会の住まいは、どうしても室内に鉢植えを置いて楽しむケースが多く、最近は大型の観葉植物を配置することもあるようです。しかし、これらの観葉植物は管理に手間が掛かります。大型のものなどは、簡単に動かすことができません。特に高齢になると管理は大変で、掃除の際も邪魔になるなど、次第に不健康な住まいになりがちです。

そこで、効率的に緑を楽しむためのサンルームを活用すると良いと思います。サンルームというと、敷地に余裕のあるときに、温度管理の必要な観葉植物を楽しむ場として考えられがちです。しかし、従来のイメージを少し変えて、敷地に余裕のないときほどサンルームを設けてはどうでしょうか。鉢から水があふれないか気にせずに水やりができる他、掃除の邪魔にならず、季節の移動も必要もありません。都会の住まいこそ、外出時の物干しなど様々に利用できるサンルームを取り入れると良いと思います。

◇バルコニー…
2階にバルコニーをも設けると、開放感が生まれます。また、サッシを掃き出しにできる他、布団干しなどにも便利です。2階の本体に取り付けたキャンティタイプのものや、奥行が取れないバルコニーでは、鉢などを置いて楽しむには少し無理があります。防犯上の配慮は必要ですが、バルコニーの位置に合わせて高木を植栽すると、2階からも茂った緑を楽しむことができます。新築マンションの販売でも、敷地内に残した高木の枝葉を楽しめる住戸に人気がありました。


外構計画というと、庭のデザインやガーデニングをイメージしてしまいがちですが、エクステリアは住まいにとって地域に開かれた部分であることも認識しましょう。どのように周辺地域とかかわるか、どのように地域環境に貢献するか、防犯上どうするかなど、考えるべき要素はたくさんあるのです。そうした大切な要素を念頭に置きながら、自分好みの戸外空間を考えてみてください。

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