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『インテリアと照明-1』 照明の基礎知識[question]

以前「インテリアの基本-3」で、蛍光灯と白熱灯、直接照明と間接照明、高齢者と照明計画など、簡単に照明については触れておきましたが、今回は「インテリアと照明」をテーマに4回シリーズで、もう少し詳しく暮らしの中の照明について考えていきます。

明るさと自然の摂理

朝焼けや夕焼けという言葉がありますが、朝夕の太陽の色は暖色系の色です。暖色系の色は人をリラックスさせる効果があり、反対に日中の青白い光は人を活発に活動しやすくさせます。つまり、日中、活発に仕事をし、夕方赤い光になるにつれて休息モードになるというサイクルができているのです。こうしたことを配慮して、照明にはいろいろな色調があります。休息の場や作業の場といった目的に合わせて色調を選択することが重要です。

◇色の温度と快適さ…
勉強部屋と休息の場である寝室では、それぞれに適した色調でないと不快となる。休息の場は暖色系、活発に作業する部屋は蛍光灯など青系統の光を適材適所に選択。

◇光の明るさと快適性…
暖色系の光も、照度が高すぎると不快感をもたらす。反対に青白い光は、照度が高くないと作業もしにくく、不快となる。快適な光の範囲は、暖色系の光(=色温度の低い光)の場合は暗めの明るさに、寒色系の光(=色温度の高い光)の場合、充分な照度があるようにすると快適ゾーンとなる。

◇反射率…
室内が白系統の色に統一されていると、光が反射して明るくなる。工事中の室内が何となく薄暗く、壁紙を張ると格段に明るく感じるのは光の反射率による。和風のじゅらく調の壁紙や壁材は、暗めの色調のものもあるので、部屋の内装の色調も照明計画には重要なポイントになる。


照明の役割

照明の役割は、もちろん必要な光を提供することですが、その他にも多くの機能があります。たとえば、一つの空間にいくつかの照明を多用することにより、点けたり消したりを組み合わせて何パターンもの雰囲気を作り出すこともできます。これまで明るい天井灯中心で手狭な日本の住宅では、「テリトリーの強調」はあまり重要視されてきませんでした。しかし、リビングの面積が拡大し生活スタイルも多様化するこれからの住まいにとって、テリトリーの強調は重要なポイントです。

◇照度を確保…
部屋全体を明るくするだけでなく、スタンドや手元灯など、その作業に必要な光を確保する。

◇危険防止…
足元灯や常夜灯は、とりわけ高齢者に対して重要な役割を持っている。

◇場を強調…
絵画を照らすスポットライト、床の間やニッチ内を照らす照明、椅子やテーブルとセットで居場所を作るスタンドなど、光は場を強調することができる。

◇デザインエレメント…
シャンデリア、ステンドグラスやガラス細工のスタンド、ボリュームある空間(吹き抜けなど)をカバーするペンダントライトは、空間の雰囲気を規定する力が強い。

◇テリトリーを強調…
主寝室のベッドサイドのスタンドライトで夫婦それぞれ専用の空間を作り出す、リビングの大きな空間を区分するなど。


ランプの種類と特徴

「インテリアの基本-3」」でも述べたように、住宅で使われる電球の種類はそう多くはありません。選択の基準は、用途に応じた色調、形、価格やその寿命といった経済性、交換やメンテナンスのしやすさなどです。最近はミニクリプトンやハロゲンランプなど、主として商業空間にも使われてきたランプも住まいに効果的に利用されるようになりました。LEDをはじめとする次世代の光源も活用され始めています。詳細は「インテリアと照明-2」以降でご紹介したいと思います。


照明器具の種類

下記のように、照明器具の種類は、取り付け形態や機能で区分されます。次回以降に、省エネや調光機能についても触れていきたいと思います。

◇天井灯…
天井面に接している照明で、部屋全体をカバーするもの。日本では居室(リビング、ダイニング、キッチン、ダイニング・キッチン、子共室、寝室など)には必ず天井灯かペンダント状のものがあるが、ヨーロッパでは天井灯がないか、ダウンライトだけで、フロアスタンドがメインの照明のこともある。

◇ペンダントライト…
部屋全体を明るくする場合や食卓を楽しむ灯りとしてなど、部分的に明るくしたい時に使われる。天井灯の方が部屋全体を明るくすることができるが、ペンダントライトは下方や天井面を照らしたり、両方を同時に照らしたりといった演出が自在で、人に優しい光を作り出します。

◇ダウンライト…
日本では天井灯と併用し、室内の雰囲気を変えたり、壁面の絵画を照らしたりする場合(ウォールウォッシャータイプなど)に使用。

◇ブラケット…
壁のアクセントや部分的な照明に利用される。また、鏡の上部に設置して、人間の顔などを明るくする目的でも使用される。

◇スポットライト…
ある一点を特に強調したり、明るくしたりする場合に使用。

◇スタンドライト…
フロアスタンドやデスクの上に置くもの、小物のようにインテリアのアクセントにするものなどがある。

◇間接照明…
照明器具を直接見せずに、天井や壁を照らして全体を明るくするもの。やわらかい光が得られる。


現在、社会が急速に変化し、住まいのあり方や家族のあり方も変化しつつあります。一つのテレビを家族全員で囲む時代は終わり、家族それぞれが別々にインターネットの画面を見ているという光景も珍しくなくなってきました。しかし、いつの時代にも家族の団欒は大切です。同じ部屋にいて家族の気配を感じ、時として会話しながらも個々の楽しみを追及していくには、充分な広さを持った空間と、その空間に多くの場=居場所があることが必要です。この場づくりに照明は大きな役割を果たすのです。

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