MODERN Club/不動産よくある質問Q&A

佐藤 章子(さとう あきこ):
ハウステージ有限会社代表。 CFPと一級建築士の資格を生かして住まいと暮らしのコンサルタントとして活躍中。

『住まいの梅雨対策-2』 快適に過ごすには[question]

私の知り合いのアメリカ人は、6月になると母国へ長期帰国します。仕事やプライベートなど母国での予定を、梅雨の時期にまとめて設定しているようなのですが、聞けば梅雨が苦手とのこと。

うっとうしい長雨は、アメリカ人でなくても敬遠したいところですが、このジメジメして過ごしにくい時期でも、日本人はいろいろな工夫をして楽しんできました。梅雨に備えて対策を万全にし、快適に過ごしてみましょう。


◆梅雨の前の大掃除

カビやダニは「温度」「湿度」「栄養=エサ」の条件が整うと、増殖します。初夏の梅雨時は、まさにカビやダニの増殖には絶好の時なのです。つまり梅雨の前に、この条件を軽減しておくことで、被害を少なくできると言ってよいでしょう。

「栄養=エサ」を少なくするためには、なんといっても掃除をすることが大切です。エサとなるものを除去するだけでなく、カビやダニそのものも減らしておけば、それだけ被害も少なくなります。年末の恒例行事として大掃除をするご家庭も多いと思いますが、梅雨前にも行うと効果的です。

カビは、空気の動きが少ない部屋の隅などに多く発生しますので、面倒でもタンスの後ろや押入の中も忘れずにきれいにしておきましょう。『住まいの梅雨対策-1』 を参考に、家のすみずみまで徹底的にカビやエサの除去と乾燥を行って、梅雨に備えましょう。


◆洗濯の工夫

乾燥機や浴室乾燥機などがない場合、長雨の時は室内干しになりがちです。しかしこれでは室内の湿度が高くなり、カビの発生の原因となります。

共働きなどで普段家に誰もいないご家庭は、一瞬の晴れ間も有効活用できるよう、日が当たる窓があれば、窓枠に取り付けられる物干し竿用の金具を取り付けて、洗濯物を干しておくとよいでしょう。また、24時間換気の住まいであれば、排気口周辺に洗濯物を吊るしておくこともできます。

洗濯の工夫

雨の日が続いても洗濯をしないわけにはいきませんから、やむを得ない場合は、浴室をうまく利用しましょう。入浴後バスタブの水を抜き、浴室内の水気を丁寧にふき取ったら、つっぱり棒などをセット。しっかり脱水した洗濯物をかけて、換気扇を回します。乾燥したら、アイロンをかけて除菌しておきましょう。

室内干し用の器具は、さまざまなタイプのものが販売されています。万全の方法はないかもしれませんが、少しでも室内の湿度を減らす方法、少しでも日に当てる方法など、梅雨の時期は、小さな工夫を重ねることが大切です。


◆カビの除去

梅雨前の大掃除で予防工作を行ったあとは、梅雨の間の防カビ・防ダニ対策を徹底します。それでもカビが生えてしまったら、徹底的に除去しましょう。菌が飛び散らないように、掃除機を使う前に、固く絞った雑巾でカビを取り除きます。エタノール(火気厳禁)で拭くと殺菌もでき、乾燥も早く便利です。

意外に効果的なのが、厚手のゴム手袋をして、熱湯をかけたタオルや雑巾を固く絞ってカビをとる方法。カビの落ち具合に差が出ます。また、古歯ブラシなどを併用して完全にカビを除去したあとで、ドライヤーで乾かしておくと、そのあとのカビの発生をかなり防ぐことができます。面倒でも徹底すると、そのあとが大幅に楽になります。


◆暮らしの工夫

この時期になると、クッション、枕、座布団など、イグサでできた商品がいろいろと店頭に並びます。イグサは表面に凹凸があるため、さらっとした感触を生み出し、内部の無数の通気孔がムレを防いでくれます。畳は、多湿な日本の風土に対する日本人の知恵なのです。ただし、天然素材のものはダニが発生しないように手入れをすることが肝心です。

暮らしの工夫

軒先に「てるてる坊主」が吊るされている光景を、最近はめったに見かけなくなりましたが、昔ながらの知恵や梅雨の過ごし方など、日本人ならではの感性を子供たちの世代にも伝えていきたいものです。
除湿器など、最新の機器もフルに活用しながら、すっきりと掃除が行き届いた住まいで、健康的に生活を送りましょう。

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