
佐藤 章子(さとう あきこ):
ハウステージ有限会社代表。
CFPと一級建築士の資格を生かして住まいと暮らしのコンサルタントとして活躍中。
快適な引っ越しとは、その家庭によってさまざまです。妊婦やお年寄りが引っ越しをする場合は特に、負担を少なくすることが最重要となります。
今月は、新居での新しい生活を健康で快適に過ごすには、引っ越しの段階でどのように準備を進めればよいかについて考えてみたいと思います。前編は、主に旧居での準備段階についてまとめていきます。
◆ステップ1・新居の採寸
注文住宅であれば、事前に手持ちの家具を考えて設計することができますが、建売住宅やマンションを購入する場合は、そういうわけにはいきません。部屋のサイズは、わかっているようで、意外と間違ってイメージしている場合が少なくありません。窓のサイズ、家具を置く壁の長さや窓下の高さなど、できるだけ細かに採寸しておきましょう。
新居では、何でも新しいものを揃えたいという気持ちもあるでしょう。しかし、失敗しないためには、使えるものはできるだけ旧居のものも活用して、生活しながら必要なモノを選択していく方が現実的です。できれば新居の平面図に、家具のサイズに切り取った厚紙を置いてみると、使えると思った家具も意外に使い勝手が悪かったりします。そうすることで、本当にそれが必要な家具かどうかを見極めることができるのです。
◆ステップ2・日用品・不用品の整理
新居では、気に入った必要なものだけに囲まれて暮らしたいものです。納戸に不要品を保管しておくことほど、ムダなことはありません。また、それらまで引っ越し業者の見積もりに入れられると、余計な費用がかかってしまいます。いらないものがある場合は、見積もりの前に思い切って処分しましょう。
しかし、今まで捨てられなかったものの処分は簡単ではありません。処分するにはちょっとしたコツがあり、ステップ1の採寸と家具のレイアウトがとても重要なのです。
<日用品の整理>
新居の収納を採寸したら、その中にどう収めるかを考えます。「手持ちのケースでは奥行きが合わない」「サイズがバラバラで管理も大変」などの不都合も出てきます。新しい家具などの購入は、原則として新居に移転してからですが、プラスチックケースなどは事前に買い替えて、そこに収納して移動する方が、不要なものが明確に浮かび上がって都合の良い場合もあります。またこうして整理しておくと、荷造りや荷解きの労力も節約でき、荷物の量も少なく見えます。衣類などは、虫食いなどの点検もこの機会に行うと良いでしょう。
<不要品の整理>
日用品の整理の結果、明らかな不要品は迷わず処分しましょう。不用品の上手な処分は新居のレイアウトなのです。
<不要品の売却>
引っ越しはとかくお金がかかるものです。不要品もお金をかけて処分するのではなく、時間をかけて、自分でフリーマーケットやネットオークションなどでコツコツ売却して、新しい家具を買う資金の足しにしましょう。
◆ステップ3・引っ越しまでの日程の作成
下記の表は代表的なスケジュールをまとめたものです。大切なことは、ほかに自分達にとって必要なことがないかを考え、スケジュール化しておくことです。
引っ越しを快適にするためには、事前準備が決め手となります。また、新しい住まいを快適にするためにも、不用品の処分や収納まわりの効率化は重要なポイントです。日頃面倒で、なかなか取り組めない不要品の整理や収納の改善は、引っ越しが絶好の機会なのです。
次回は、引っ越し間際の段取りと新居での手続きなどについてまとめていきます。
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