
佐藤 章子(さとう あきこ):
ハウステージ有限会社代表。
CFPと一級建築士の資格を生かして住まいと暮らしのコンサルタントとして活躍中。
前編で述べたように、引っ越しのコツは“前もって準備すること”です。事前に新居を採寸し、しっかりレイアウトが決まれば、あとは引っ越ししてからモノをあるべきところに納めるだけ、ということになります。
大切なことは、旧居での問題点を新居に持ち越さないことです。モノが片付かない、モノが多すぎる、季節の衣類の管理が大変…などの問題点がある場合、事前にモノの選別や処分、レイアウト計画を済ませて、問題を解決してから引っ越しを迎えるようにしましょう。
◆見積もりはクチコミとインターネットで
以前にもまとめたことがありますが、引っ越し業者を探すときは、「一括見積もりサイト」を使うと便利です。しかし、引っ越し業者はすべての一括見積もりサイトに登録しているわけではなく、1~2つのサイトにのみ登録しているケースが大半ですので、複数のサイトで確認すると良いでしょう。
また、サイトが違うと、同じ会社でも価格が違う可能性もあります。そのほか、友人の紹介や以前に利用した業者の場合は、割り引いてくれることもありますので、確認してみましょう。
意外にインターネットの見積もりよりも安い場合もあるかもしれません。しっかりした仕事によるリピートや紹介などの“クチコミ”で広がっていくのが、最も効率的な営業です。インターネットの時代になっても、これだけは変わりません。
引っ越し業者には、予算次第で荷造りから全てやってくれるところもあれば、できるだけ自らの労力を使って格安に仕上げられる業者もあります。前編でも言及しましたが、プラスチックの透明ケースなどを新居で利用するのであれば、事前に新居に納まるケースを調達して荷物を詰めれば、収納と同時に荷造りも完了するので、手間が省けます。透明なので、中に何が入っているかもわかり、キャスターなどを活用すれば移動も簡単です。若いご家庭であれば、自分達でできる範囲も広く、節約できるでしょう。
◆ご近所へのあいさつは引っ越しの締めくくりと大切なスタート
昔は、引っ越しの時には、近所の人々がお茶のサービスをしてくれたものです。荷物を詰めた後では、疲れてもお茶を入れることができません。引っ越し先でも同様です。茶器などがすぐに出てくるとは限りません。
引っ越し先でのお茶のサービスは、良好な付き合いを開始する絶好の機会でした。今はペットボトルをどこでも買えて不自由しませんが、その分ご近所との引っ越し時のつながりが薄れました。
旧居での親しい方には、引っ越しが決まったらお知らせすると共に、1週間前くらいには、近所の皆様にあいさつを済ませましょう。万時完璧に処理して引っ越したつもりでも、旧居の近所の方には何かと厄介をかけないとも限りません。お隣には、直前にも何かあった場合の連絡をお願いしておきましょう。
また、新居での引っ越し作業はご近所から注目されているはずです。先に、落ち着いたらあいさつに伺う旨だけでも伝えておきましょう。住宅地は、隣近所で築年数が似通っている家が少なくありません。戦後の分譲地は特にその傾向があります。新築の場合は、ご近所の方はいろいろうらやましい気持ちもお持ちかもしれません。ここでも先手必勝で、まずあいさつを心がけましょう。
引っ越しは、いろいろ問題のあった生活をブラッシュアップする絶好の機会です。単に家が新しくなった、広くなった、収納量が増えた…というだけでは、本当の快適にはつながりません。
せっかく新居で新しい生活をスタートさせるわけですので、段取りよく進めてお金も節約、労力も節約、新居でのストレスの節約にトライしてみましょう。快適な引っ越しは、快適な暮らしへの第一歩なのです。
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