MODERN Club/不動産よくある質問Q&A

佐藤 章子(さとう あきこ):
コンサルタントオフィス ハウステージ 代表。 CFPと一級建築士の資格を生かして住まいと暮らしのコンサルタントとして活躍中。

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2015年12月の記事

『シニア層の住替え-2』  住替え時に気をつけるポイント

人生最後の暮らしを楽しいものにするための住替えは、経済的にやり直しのきかない要素があります。特に新しい地域への住替えは精神的な負担も相当なもので、周到な準備が必要です。住替え先で楽しく第2の人生を送るためのポイントはどのようなものがあるでしょうか。今回は、別のエリアに住替えるケースで考えてみましょう。

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『シニア層の住替え-1』  快適に過ごすための生活設計[question]

年齢を重ねるにつれて、いろいろな事柄が少しずつ困難になっていきます。時間がかかったり、億劫になったり、できないことも増えていきます。
しかし現役でバリバリ仕事をしている時は、なかなか先々のことには思い至らないものです。日常の忙しさに埋没していることもあるでしょう。しかし快適なセカンドライフのためには、少しずつでも早めに準備しておきたいものです。


◆生活設計と住替えの理由
シニア層の住替えを成功させるためには、何のために移住するかの目的意識が重要です。曖昧な気持ちで移住しては後悔しかねません。場合によっては若い頃からの準備も必要です。

身の丈に見合ったコンパクトな住まいへの住替え…
戸建住宅に長年住む方は、「年とともにだんだん草取りが大変になってきた」と言います。庭の管理はなかなか重労働です。高さのある樹木の剪定はプロに任せたとしても、草むしりまで依頼していてはコストがかかりすぎます。庭の管理だけでなく、日々の掃除も行き届かなくなりがちです。住まいが広ければ広いほど負担は増しますので、コンパクトな住まいへの住替えにより、快適なセカンドライフを過ごしたいというニーズは少なくありません。

故郷へのUターン…
夫婦ともに同じ故郷であれば、リスクの少ない住替えです。親戚縁者、友人もいるでしょうし、地域にとけ込む苦労もさほど必要ありません。住まいも見つけやすいでしょう。

セカンドライフ満喫タイプ…
趣味のマリンスポーツを満喫するために海の近くに住替えたり、畑仕事を楽しむために里山へ移住したりと、趣味や新たな仕事に取組むために住替えるケースも多くあります。

コスト削減…
生活コストの低いエリアへ住替えたり、住替えによる住まいの売却益を生活に充てたりするケースです。海外に移住する場合もあります。後輩の夫婦は将来タイに移住するために30代の頃から毎年タイを訪問し、現地での知り合いを増やしつつ準備していました。安易な気持ちでスタートすると失敗するリスクが高いケースで、Iターンしてみたけれど、結局、元の地域に戻ったというケースの方が多いと聞きます。


◆快適に暮らすためのポイント
バリアフリー…
できるだけ長く自立した暮らしをするためにも、バリアフリーは必須です。家の中だけでなく、門からのアプローチ、最寄り駅や商店へのアクセス間のバリアフリーも大切です。

高気密・高断熱…
昔のように隙間風を日々感じるほどの住まいは、今はそれほど多くないでしょう。したがって高気密・高断熱の快適さを実感する機会はそれほどありません。しかし、並んで建っている一般の建物と高気密・高断熱の建物の実験棟などを行き来してみて比較すると、その違いの大きさに驚きます。
また、機密性・断熱性が低いと、強力な風で室内を暖冷房する必要があるので、高気密・高断熱の家は節電にもつながります。

買い物・病院への利便性…
高齢期は、生活の利便性が重要です。私は仕事を続けるために駅の近くの住まいを購入しました。住めば都とは言いますが、数10年経った今でも、住まいのあるエリアには多少違和感があります。しかし、冷静に考えれば、今の住まいは食事の支度が面倒であれば階下のレストランに行けば事足りますし、近くにはコンビニや小さなスーパーがあり、非常に便利です。今後、多少身体が衰えても、楽に暮らせそうです。


◆段階的断捨離
住まいの広さだけではありません。モノの管理も実は高齢者にとって大きなストレスなのです。断捨離は体力・気力が必要ですので、若い頃から段階的に行うように心がけましょう。ライフステージの変わり目が、断捨離におすすめのタイミングです。

子供の就職・独立…
私はこの段階の断捨離が最も簡単で効果的だと思っています。子供が独立後も実家に持ち物を残しておくケースは多いと思いますが、これは親の負担を増やすばかりです。子供が学業を修了したということは、親として所定の責任を果たしたということです。
本人が必要とする物(独立する時に持ち出す物)以外は思い切って処分しましょう。子供が引き続き同居する場合でも、子供の物は一旦整理させ、各自の部屋に収納し、親の領分にはみ出さないことが肝要です。

定年…
昔は55歳が定年でした。それが60歳になり、今は65歳になりつつあります。しかし多くは60歳くらいで一旦定年となり、その後も65歳までは働き続けられるシステムになると思います。一旦定年となる60歳の時に、断捨離をするのも理想的です。断捨離は年齢が高くなればなるほど難しくなりますが、まだ体力も精神力もある年齢です。仕事を続ける如何にかかわらず、60歳の断捨離は断行しましょう。

住替え…
シニア層の住替えは、よりコンパクトな住まいに移るのが一般的だと思いますが、そこに今と同じ量の物を持ち込んでは快適な暮らしには程遠いでしょう。引っ越しは最も断捨離しやすい機会ですが、今まで一度も本格的な物の整理をしたことが無ければ、住替えの負担と合わせて相当な負担になります。より早いタイミングで断捨離を進めることをおすすめします。


『シニア層の住替え-1』  快適に過ごすための生活設計


今後起こりうる様々な事柄を当たり前のこととして、まずはしっかりと予測し受け止めましょう。早めの対策こそ、快適なセカンドライフにつながると思います。

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