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佐藤 章子(さとう あきこ):
コンサルタントオフィス ハウステージ 代表。 CFPと一級建築士の資格を生かして住まいと暮らしのコンサルタントとして活躍中。

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『中古住宅の購入計画-2』 中古住宅購入の注意点[question]

中古住宅を購入する際の注意点も、基本的には新築住宅と変わりません。はじめて住まいを購入する上での注意点をしっかり押さえた上で、今回は中古住宅の購入に関する独自の注意点について、目を向けてみましょう。

◆中古住宅を購入する時の注意点

(共通事項)

新築住宅と同様の基本的事項…
災害の可能性が低い地域や土地、財産として市場性が高い物件を選ぶなど、新築と同様の注意点が必要です。安心できる設計や施工会社、その他新築住宅購入時の注意点を中古住宅購入の際にも確認しましょう。

築年数…
マンションでも戸建て住宅でも、築年数は重要な検討事項。自分たちのライフプランと建物の耐用年数の関係は重要です。特にマンションは自分たちで建て替え時期を決められません。若い世代で、耐用年数がかなり経過したマンションを購入すると、生きている間に建て替え時期が来てしまうかもしれません。

特に、高齢になってからの建て替えは金銭的にも精神的にも負担となります。戸建ても元気で自立していられる限り住み続ける予定なのか、いずれ建て替える心づもりなのかを考えて物件を選びましょう。


耐震性能…

新耐震基準以降の確認申請物件(昭和56年6月以降に許可が下りたもの)であることが重要です。それ以前のマンションは、当時の基準には合致していても、新耐震基準では安全とは言えません。また、耐震改修が行われていて、新耐震基準と同等とみなされている場合もあります。


目視によるチェック…
完成物件の不具合は、現実的に考えてなかなか問題点を見つけることは難しいのです。大きな震災があり、建物が破損して不具合箇所が見つかるというのが実状だと思います。リスクは完全にゼロにするのは難しくとも、減らすことはできます。最低限、目視でわかる重大な問題点は避けるようにしましょう。

『中古住宅の購入計画-2』 中古住宅購入の注意点

(戸建て住宅の場合)

設計図書・維持管理の履歴が残っているか…
設計図書は建物の性能をチェックする格好の素材です。プロが見れば、その建築士がどのレベルなのかがおおよそ見当が付きます。確認申請図書程度で済ませているのか、細部の詳細図をきちんと書き起こしているのか、各図面の構成や書き込み事項など、設計図書はいろいろな情報を与えてくれます。

「認定長期優良住宅」の認定を受けた住宅は設計図書や維持管理、リフォームなどの履歴を保管することが義務付けられています。そもそも図書が残っていないということは、維持管理がずさんだったことを意味しているのです。また、新築時の設計図書だけでなく、その後のリフォーム工事の図面や、メンテナンス工事の契約書なども保管されていなければなりません。


工事図面や写真が残っているか…

完成したら隠れてしまう部分まできちんと施工されているかを確認できるのが「工事写真」。きちんとした設計事務所であれば、設計監理の一環として工事写真を記録として残し、施主にも渡しているはずです。工事会社も、自らのしっかりした工事をアピールしたければ、工事写真を積極的に撮り、施主に渡していると思います。工事写真がしっかり残っているかどうかは、しっかりした設計監理、しっかりした工事が行われたかどうかの目安でもあります。

土地と建物の重要度…
場所や敷地が気に入った場合や建物が気に入った場合などさまざまだと思います。戸建て住宅の場合は、その土地が子どもにとっての故郷になります。また、建物はいずれ建て替えることになりますが、土地は永遠です。まずは土地の安全性や環境の良さなどを優先して考えましょう。


(マンションの場合)

管理費と修繕積立金…

管理費や修繕積立金は一体で管理費として徴収されます。そのうち修繕積立金は別途プールされて毎年の小規模な修繕や10年程度に一度の大規模修繕の時に使われます。修繕費は、分譲時の修繕一時金(毎月の管理費負担を軽減し、大規模修繕に備える為に新築分譲時に一括して支払う一時金)の有無にもよりますが、全体の管理費の50%弱です。極端に少ない場合は、その理由について確認しましょう。最終的に現在いくらの積立金がプールされているかは重要なポイントです。購入してすぐに大規模修繕となり、修繕積立金が不足していれば、各住戸は一時金を支払わなければなりません。一般的に規模の大きいマンションほど、管理費や修繕工事金額は割安になる点も考慮に入れてください。また、世帯数が多いと、建築や税務など各分野の専門家が居住している確率も高くなり、工事費を適正価格に抑える意味でも有利です。


長期修繕計画があるかどうか…
長期修繕計画とは、建物が耐用年数を終えるまで、概ね、いつどのような修繕をどのくらいの費用で行うかの長期計画です。建物の設備や材料はそれぞれ耐用年数が異なります。
その部位が耐用年数を迎えて、どうしても修繕しなければならなくなった時に、必要な費用を確保しておくための資金計画の元となりえるものです。きちんとした修繕計画があるかどうかは管理状態の質を表す重要なポイントです。

大規模修繕とは…
大規模修繕とは10年~15年に一度、外壁や防水など、建物全般の保全・補修を行うものです。通常足場を掛けて作業します。足場の費用は工事費の中で少なくない金額を占めますので、足場を必要とする工事は、この機会に集中して行います。外壁塗装や防水材の寿命は10年前後のものが多く、大規模修繕の周期もこれに合わせています。


まだまだ、中古マンションは実際の価値以下に評価されることが少なくありません。その分買い手にとっては有利といえます。反対に、このまま日本の中古市場のあり方が変わらなければ、売却するときに低い価格でしか売却できなくなります。低価格な分、自分の好みにリフォームしても、それが将来の売値に還元されるとは限りません。

しっかりした物件を購入し維持管理もぬかりなく行えば、本来の価値に見合った金額で評価される時代になることを期待したいものです。

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