MODERN Club/不動産よくある質問Q&A

佐藤 章子(さとう あきこ):
コンサルタントオフィス ハウステージ 代表。 CFPと一級建築士の資格を生かして住まいと暮らしのコンサルタントとして活躍中。

最近のご質問

過去のご質問

『ペットと暮らす-1』 ペット共生社会の背景と課題[question]

ペットと暮らす住まいに関しては、このブログでも過去に何度が取り上げています。しかしながら、ペットを取り巻く事情は数年単位で大きく変化しています。そこで今回は、現在のペットと暮らす社会の背景について、考えてみたいと思います。

◆ペット共生社会に向けての背景

人口の減少…
今や都市部でも空き家が問題になる時代。トラブルを避けるための「ペット不可」が多かった賃貸住宅でも、ペット可として差別化を図る時代になりました。さらにこれからの時代、単なる「ペット可」だけではなく、積極的にペットと共生できるような住まいも増えてくると思います。「ペット可」だけではその後の生活は入居者任せになってしまいます。トラブルを少なくするためには、積極的に共生のためのしつらえが必要になります。

ひとり暮らし・子どものいない家庭の増加…
ひとり暮らしや夫婦ふたりだけの暮らしの中で、寂しさを埋めるためにペットを飼うというケースが増えていると考えられます。ペットを主役としたブログなどを見ると実際に、ひとり暮らしや子供のいない家庭の比率が多いように感じます。

都市生活の成熟…
戦後、都市に大量に人口流入した社会において、人々は高度成長の波に乗り懸命に働いてきました。収入がアップしていく間は、周りをあまり気にせず、いろいろな問題も表面化しませんでした。しかし、時代が変わり少子高齢化、不確実性の時代などと将来の不安要素が蔓延してくると、今まで隠れてきた問題が表面化していきます。代々地元で暮らしている人も、外部からやってきた人も、ともに楽しく暮らすスキルを磨く時代になったのではないでしょうか。その一環に、ペット共生生活もあるように思います。

◆ペットと共生できる高齢者施設の可能性

個人的には、高齢者のための施設でのペット共生が、ペット共生社会の究極の形のように思います。北欧などの高齢者施設の先進国などではごく普通のことらしいのですが、ペットと入居できる高齢者のための住まいが増え、ともに快適に生活できるような設備や仕組みができると、日本のペットを取り巻く環境も大きく変わるように思います。

日本でも、「日本アニマルセラピー協会」などの、高齢者施設や病院における「セラピー犬」の活動が認知されつつあるようです。ペットと共生することでのメリットも多いのではないでしょうか。もちろん、解決しなければならない点も多くありますが、これから高齢者施設も多様化していくでしょう。

土地を広く確保できる田舎などで、ドッグランなどを併設した施設があってもよいと思います。人口減少とともにますます過疎が進む地域もあるはずなので、そうした土地を利用すれば、安心してペットと暮らす「ドッグラン付きの高齢者施設」も可能だと思います。ペット共生の設備が整った高齢者の住まいへのニーズも高いと思います。

『ペットと暮らす-1』 ペット共生社会の背景と課題

ペットと共生できる社会は、ペットなしでも快適に暮らせる社会となるはずです。ペットを介してギスギスする社会は、ペットがいなくてもギスギスする社会のはずです。多様な暮らしを容認しながら快適に暮らす社会は、これからの日本の社会にとって大きな課題だと思います。


▼過去にもペットに関するコラムを作成していますので、参考にしてください。

『ペットのいる暮らし』 2006年10月

『ペットと暮らす家-1 ペットと暮らすこれからの住まい』 2009年3月

『ペットと暮らす家-2 ペットと暮らす間取りの工夫』 2009年3月

『ペットと暮らす家-3 素材と設備』 2009年3月

『ペットと暮らす家-41 暮らしが楽しくなるグッズ』 2009年3月

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.interblog.jp/bizmt/mt-tb.cgi/1166

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)


PAGE TOP