MODERN Club/不動産よくある質問Q&A

佐藤 章子(さとう あきこ):
コンサルタントオフィス ハウステージ 代表。 CFPと一級建築士の資格を生かして住まいと暮らしのコンサルタントとして活躍中。

最近のご質問

過去のご質問

『夫婦二人で住宅ローン-1』 夫婦で組むローンあれこれ[question]

近年は共働きの夫婦も増え、今では共同で住まいを取得するのが普通のことかと思います。大きなお金だけに、どちらがどれだけローンを組み自己資金を拠出するかは、慎重に考えたいものですね。借りたい金額や借りられる金額、頭金などに拠出できる金額にもよりますが、「不測の事態」に対処できる方法なのかどうかも、大切な検討事項です。

◆共働き夫婦の住宅ローンの組み方

共働き夫婦で住宅ローンを組む方法は、いくつかあります。下記の表に代表的な例をまとめてみました。

『夫婦二人で住宅ローン-1』 夫婦で組むローンあれこれ<br />

住宅ローンを一人で組むケース…
すでに配偶者が住まいを取得していれば有利な条件で貸せるので、売却せずに所有したままにする場合など、いろいろなケースが考えられます。一人の収入で組むローンなので、借りすぎることもなく、比較的のちのちの不測の事態に対処しやすいケースかもしれません。それぞれの財産も明確になります。ただし債務者ではない配偶者は、新しく取得した住まいに無償で居住することになりますので、夫婦の財産形成上は多少の配慮が必要でしょう。

収入合算(連帯保証型)…
このケースの問題は、連帯保証人が死亡しても残債は弁済されないこと。連帯保証人が死亡したり、収入がなくなったりすると、債務者は収入に対して多めの返済をしていかなくてはなりません。連帯保証人は、別途債務に見合う対策や保険を考えておくとよいでしょう。

収入合算(連帯債務型)…
図のように、ほぼ実質債権者と同様の扱いとなります。住宅ローン控除もそれぞれ受けられます。しかし、連帯債務者には一般的に団体信用生命保険は適用されませんので、そのためのリスク回避の対策が必要です。ただし、住宅金融支援機構の「フラット35」の場合は、「デュエット」の制度を利用でき、連帯債務者にも団体信用生命保険が適用されます。その場合の保険料は1.56倍となります。「フラット35」の場合は、「収入合算」する場合の合算者は連帯債務者になる必要があります。民間にも連帯債務者向けの団体信用生命保険の商品もあるようですが、数は多くありません。

ペアローン…
夫婦それぞれが借り入れる分の債務者となり、ローンを組む方法です。夫婦はそれぞれ配偶者の連帯保証人となります。連帯保証人が死亡しても、自分の分の財債は残ります。手数料などの付帯費用一式、それぞれ別々に必要となります。

◆連帯保証人と連帯債務者はどう違う?

債務者と保証人…
債務者とは住宅ローンを借り入れた人のことです。住宅ローンは保証人を立てずに保証会社を利用することがほとんどですが、資産家の父親などが保証人になるケースも実際あります。債務者が返済不能になったときに、債務者に代わって返済義務を負います。大切な点は債務者が返済できないときですので、保証人は債権者に、まずは債務者に請求するように言い渡すことができます(「催告の抗弁権」)。

連帯保証人…
保証人との違いは、債務者が返済できないときに限らず、債権者の請求があったとき返済の義務がある点です。返済能力はあってもなかなか支払わない債務者に対して、債権者は連帯保証人に請求することができ、債務者とほぼ同じ扱いです。「催告の抗弁権」は連帯保証人には無いのです。1日でも返済が遅れれば、請求される場合があります。しかし若干下記の連帯債務者と異なるのは、債務が滞って初めて債権者から請求される点です。

連帯債務者…
連帯保証人同様に「催告の抗弁権」はありません。連帯保証人と異なるのは、債務者と同等の債務を負う点です。連帯債務者は、借入れた金額全額に対して返済の義務を負います。現実は支払が滞ってからで、連帯保証人と変わりがないようですが、理論的には債権者はどちらにも同等に請求できるのです。


実際に借り入れるときに費用比較などをしてみるべきですが、それよりも万一の時に、しっかり対処できるかどうかのほうが、はるかに重要です。次回はその点について考えてみましょう。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.interblog.jp/bizmt/mt-tb.cgi/1178

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)


PAGE TOP