MODERN Club/不動産よくある質問Q&A

佐藤 章子(さとう あきこ):
コンサルタントオフィス ハウステージ 代表。 CFPと一級建築士の資格を生かして住まいと暮らしのコンサルタントとして活躍中。

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『夫婦二人で住宅ローン-2』 夫婦でローンを組むリスクを回避するには[question]

住宅ローンは通常、年収の数倍もする借り入れであり、数10年にわたって返済していくものです。数10年間に起きるかもしれないさまざまな変化を事前に考えておくことは、潤滑に返済していくうえで、とても大切なことです。それぞれの住宅ローンの組み方のメリットやデメリットも一時的な多寡の大きさではなく、長期的な視点で考えてみましょう。

◆夫婦の働き方も、将来の変化もいろいろ

家庭が何事もなく推移して子どもが独立し、やがてローンを完済。人生の終焉となる老境に至っていけば、相続税が問題になるような他の財産が多い場合をのぞき、どのような借り方をしても大抵、大きな問題は生じないでしょう。しかし注意するべき点は、将来起きるかもしれない不測の事態です。保育所の不足が社会問題になっていますが、夫婦でローンを借りたものの、出産後社会復帰が難しくなり、妻の分の返済が苦しくなるということもありそうです。そのような事態も見越して余裕をもって借り入れることが大切です。

◆こんな時はどう対処できる?

配偶者の死亡…
債務者が死亡した場合は、団体信用生命保険が有効に働いてくれるため、リスクは少なくなります。連帯債務者や連帯保証人の死亡は悲しいことですが、事前に対処しておけばリスクは軽減できるのです。

けがや病気で働けなくなった…
団体信用生命保険の支払い対象にならない障害やけが、病気などで働けなくなった場合は、かなり厳しい状況となります。配偶者がどこまでカバーできるか、対処に有効な保険なども合わせて調べておきましょう。

不況などで夫婦の収入が少なくなった…
こちらもそう珍しくないケースです。少なくともボーナスは大きく変動するでしょう。ボーナスはあくまで+αの収入なので、住宅ローンに支払いには組み入れないことが賢明です。

育児や保育所の問題で、妻が働けなくなった…
妻のローンを夫が支払った場合は問題視されることは少ないかもしれませんが、法律上は「贈与」となり、額によっては贈与税がかかります。贈与税の計算には年間110万円の基礎控除分がありますが、5年間の休業中の400万円を肩代わりする約束は400万円の贈与とみなされます。

離婚してしまった…
離婚した場合、財産を分けるために住まいを売却するケースも多いと思います。離婚を想定して財産管理は難しいでしょうが、夫婦それぞれの寄与分を日ごろからきっちり財産に反映していれば、離婚によるリスクを少なくすることができます。

◆夫婦の財産はしっかり別々に管理するとリスクは少なくなる
下の図1は、夫婦でそれぞれ同額のローンを借り入れて、頭金も諸経費も同額拠出して、名義を50%としたケースです。実際はどちらかの頭金拠出やローン負担額に違いがあるでしょう。大切なのは負担した金額に応じてきっちり名義の持ち分を振り分けることなのです。諸費用も同様にします。

『夫婦二人で住宅ローン-2』 夫婦でローンを組むリスクを回避するには

次は、妻が住まいの取得価格の半分を現金で拠出したケースです。諸費用の中の火災保険や登記費用は折半ですが、ローン借り入れに関する諸費用はすべて夫の負担となります。さらに月々の返済に関してはあくまで夫の負債なので妻は関係ありません。毎年の余剰金配分はローン返済分、妻の預貯金が増えていくはずです。さらに家事分担比率が加わります。このようにきっちり管理すると、明確な分、生活も膨らみにくくなり、双方の資産も増えていきます。妻が連帯保証人や連帯債務者になってもプールされていく預貯金が助けてくれるはずです。

『夫婦二人で住宅ローン-2』 夫婦でローンを組むリスクを回避するには

図1と図2は、わかりやすくするために極端な例としていますが、考え方はこのとおりです

共働きで収入が多い分、適正な住宅ローンを組めば、預貯金もそれなりに増えていくはずです。リスク回避には、「資産を健全に増やしていく」のが最良の方法と言えるでしょう。

これからお住まいをと考える方はぜひ、参考になさってください。

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