MODERN Club/不動産よくある質問Q&A

佐藤 章子(さとう あきこ):
コンサルタントオフィス ハウステージ 代表。 CFPと一級建築士の資格を生かして住まいと暮らしのコンサルタントとして活躍中。

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『売れ残りの新築一戸建て-2』 メリットとデメリット[question]

『売れ残りの新築一戸建て-1』では、正確な情報収集の大切さを述べました。今回は、売れ残り物件のメリットとデメリットを考えてみましょう。さらにデメリットにはどのように対処したらよいのかを考えてみましょう。

◆メリット

<適正価格で買うことができる>
売れ残っているということは、特別な欠陥が見当たらない限り、もともとの価格が高かったということに他なりません。価格が安くなったというよりも、適正価格で買うことができると考えた方がよいでしょう。すでに値下げしているケースもあると思いますが、周囲の相場を確認し、まだ高いと思えば再度価格交渉をしてみましょう。

しかし、足元を見て値下げ交渉するのはお勧めできません。相場価格に達している場合は、他にも検討し始めている購入希望者がある可能性もあります。他の購入者に先に契約されてしまえば、せっかくの購入チャンスを失いかねません。


<完成後に発生する不具合を確認しやすい>
売れ残っているということは、完成後一定期間経過している物件です。欠陥の多くは居住後あまりたたない時期に集中します。売れ残っている建物だけでなく、同時に販売された他の建物の状況なども情報収集できるため、不具合物件を購入してしまうリスクは少なくすることができます。

◆デメリット

<不安の一掃は難しい>
いろいろ調査をしても、不安を完全に一掃することはなかなか難しいものです。不安を抱えたまま一定期間暮らすことになります。

<近隣の思惑への対応を考えなければならない>
もし値下げしていた場合、当初の価格で購入した他の分譲住宅の住人は面白くないはずです。また「売れ残り物件を安く購入した」と感じている近隣住民に対処していく難しさを伴う可能性もあります。


◆デメリットをメリットに変えよう!

<ホームインスペクターを利用する>
専門家としていろいろな角度から住まいの性能を判定してもらうのはいかがでしょうか。自分たちだけではわからない部分の安全性も確認できますので、安心度は格段に増すでしょう。住まいは多くの日本人にとって、生涯最大の買い物。大きな病気をした際のセカンドオピニオンと同じように、今後の人生を左右する大きな買い物に関して、専門家の意見を参考にすることは大切です。

住まいを購入するということは、原則、その地に長く住み続けるということになります。安心して住み続けられ、大切な資産である住まいを長く維持し、周囲の住民と良好な関係を築いていくためにも専門家のアドバイスは役立つでしょう。


<維持管理をしっかり行なう>
日本人は欧米に比較して、維持管理に不熱心といわれています。維持管理を怠ると建物の劣化を促進するだけでなく、見栄えも悪くなります。また、瓦やブロック塀は落下したり、倒れたりすると人に危害を与えかねません。住み手が日ごろから維持管理に務め、自分でできる範囲は労力をいとわない姿勢は周囲に好感を与えるはずです。建物も長持ちし、資産価値が長く維持でき、費用の節約にもなります。

<周囲の環境向上に配慮する>
建売住宅ですので、建物は出来上がったものを購入することになりますが、庭のしつらえや管理は住み手にゆだねられます。最近は、ある程度外構も含めて販売するケースはありますが、植物は手入れが必要で、住み手が自己表現する余地は多くあります。周囲に心地よい環境を提供し続ける住人は好感を持って受け入れられるのです。周囲の住民も手入れに励めば、周辺全体の環境がよくなり、資産価値も高まります。

<保険加入などを確認しよう>
「住宅の品質確保の促進に関する法律」の中で、「新築住宅の請負契約または売買契約における瑕疵担保責任の特例」では、新築住宅(※)は引き渡しから10年間、住宅の構造耐力上主要な部分等の瑕疵につき、売主は民法で定める瑕疵担保責任と請負人の担保責任と同じ内容の責任を負うことになっています。

さらにこの瑕疵担保責任を確実に履行されるために、「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」により、瑕疵担保責任履行のための保証金の供託または保険の加入が義務付けられています。そのいずれかに対処している書類を確認しましょう。万一にトラブルになった場合は、紛争処理の支援を受けられます。

(※新築住宅…新築後1年を経過していない未使用の住宅)

しっかり調査して、安心して購入し、しっかり維持管理することが、住まいの取得の王道です。
『売れ残りの新築一戸建て-2』 メリットとデメリット

売れ残りと思われる物件の購入を検討しているみなさんのお役にたてればと思います。

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